タンザニア標準軌鉄道が一部開通
(タンザニア)
ナイロビ発
2024年08月08日
タンザニアのサミア・スルフ・ハッサン大統領は8月1日、首都ドドマと経済の中心ダルエスサラームを結ぶ標準軌鉄道(SGR)の運行開始セレモニーに出席した。ハッサン大統領は式典で、タンザニア政府はこのSGRのプロジェクトに約100億ドルを投資し、「環境保護、雇用創出、交通渋滞緩和、港湾の効率改善など、多くのメリットがある」と述べた。
タンザニア政府およびタンザニア鉄道公社(TRC)は国内の主要都市を結ぶ1,560キロの標準軌鉄道を建設する計画で、今回開通したのは第1フェーズのダルエスサラーム~モロゴロ(300キロ)と第2フェーズのモロゴロ~マクチュポラ(ドドマ)(422キロ)となる。今後、第3フェーズ(マクチュポラ~タボラ)、第4フェーズ(タボラ~イサカ)、第5フェーズ(イサカ~ムワンザ)、第6フェーズ(タボラ~キゴマ)が建設される予定だ。その後はさらに、隣国のブルンジやコンゴ民主共和国とも接続を予定している。第1フェーズは2017年4月、第2フェーズは2018年3月に建設が開始されていた。
走行速度は時速160キロほどで、ダルエスサラームとドドマの間を最短で3時間25分で結ぶ。建設を請け負ったのはトルコの大手建設会社ヤプ・メルケジで、第1~4フェーズまではすべて同社が建設を行うことが決まっている。電気機関車および客車は韓国の現代ロテムが納入した。なお、第5・6フェーズは中国企業が受注している。日本も三井物産および日本製鉄が一部レールを納入した。
(佐藤丈治)
(タンザニア)
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