第2四半期のGDP成長率、前年同期比5.06%、2024年の予測値は3.90%
(台湾)
調査部中国北アジア課
2024年08月26日
台湾の行政院主計総処は8月16日、2024年第2四半期(4~6月)の実質GDP成長率(速報値)を前年同期比5.06%と発表した。2024年通年の成長率の予測値については、5月の予測値から0.04ポイント引き下げ、3.90%とした(添付資料図、表参照)。
実質GDP成長率を需要項目別寄与度でみると、内需全体の寄与度は5.35ポイントだった。このうち固定資本形成が1.71ポイント、民間投資が1.39ポイントで、内需を牽引した。固定資本形成は、在庫調整が進むにつれて最終製品の需要が力強さを増し、企業の投資意欲も回復したことから、機械設備投資や建設関連が増加に転じ、プラスの伸びとなった。民間投資は労働市場の安定と所得増、株価上昇による資産効果による恩恵を受け、小売りや飲食、旅行関連が引き続き好調だった。
外需全体(純輸出)の寄与度はマイナス0.29ポイントだった。輸出の寄与度は、人工知能(AI)など新興技術の需要が引き続き高まり、プラス4.80ポイントと、第1四半期(1~3月)に続いてプラスで推移した。輸入は、輸出に関連する原材料や設備購入が増加し、加えて、比較対象となる前年同期の基数が低かったこともあり、プラス5.09ポイントとなった。輸出の伸びが輸入に比べて相対的に低かったため、外需がマイナスに寄与した。
2024年通年の実質GDP成長率の予測値は3.90%と、5月発表時から0.04ポイント下方修正された。寄与度については、内需が3.80ポイント、外需が0.10ポイントと予測。内需については、民間消費の寄与が最も大きく、賃金上昇による所得増加や、株高による資産効果、ブラック ジャック 確率旅行需要の継続を期待。固定資本形成については、民間企業の投資が半導体の先進パッケージング(封止)や研究開発を中心に継続されるほか、グローバル企業による台湾への研究開発センターやデータセンターなどの投資が相次いでおり、成長が期待できるとした。
外需については、AI関連需要が電子部品やブラック ジャック 確率通信機器の輸出を、輸入については、輸出と投資に伴う需要増が引き続き牽引するとの見通しを示した。
(江田真由美)
(台湾)
ビジネス短信 769f1f02b38f3705