ウズベキスタン、アフガニスタンとの貿易協力を拡大
(ウズベキスタン、アフガニスタン)
タシケント発
2024年08月26日
アブドゥラ・アリポフ首相率いるウズベキスタン政府代表団が8月17日、アフガニスタンを訪問した。ウズベキスタン代表団には、ラジズ・クドラトフ投資産業貿易相、イルホム・マフカモフ運輸相、ジュラベク・ミルザマフムドフ・エネルギー相、ボビール・イスラモフ鉱山・地質相、イブロヒム・アブドゥラフモノフ農業相らも名を連ねた。
アリポフ首相の訪問は、アフガニスタンで2021年にタリバンが政権を奪取して以来、外国首脳による同国への最高レベルの訪問となった(ボイス・オブ・アメリカ8月17日)。今回の訪問では、タリバン暫定政権のアブドゥル・ガニ・バラダル経済担当副首相やその副官らとの会談のほか、両国の官民代表者500人以上が一堂に会するウズベキスタン・アフガニスタン・ビジネスフォーラムが開催された。ウズベキスタンは輸出相手国5位のアフガニスタンとの関係強化を目指している。
訪問の結果、両国は25億ドル相当の35件の覚書を調印した。うち23件は貿易関連(11億ドル相当)、12件は投資関連(14億ドル相当)だった(新華社8月18日)。加えて、両国間の特恵貿易に関する協定が2024年10月1日に発効し、14種類の商品の関税が撤廃されることが発表された。また、ウズベキスタンはアフガニスタン産農産物の植物検疫許可証発行手続きを簡素化する予定だ。ウズベキスタンのクドラトフ投資産業貿易相は、アフガニスタンとの貿易額を2023年の8億6,700万ドルから年間30億ドルに増加させる意向と述べた。
ウズベキスタンは、中央アジアと南アジアにおける輸送の相互接続の重要な結節点としてもアフガニスタンを重視している。特にテルメズ(ウズベキスタン)~マザリシャリフ(アフガニスタン)~カブール(同)~ペシャワル(パキスタン)を結ぶ輸送プロジェクト(カザフスタン、トルクメニスタン、オンライン)を活用し、国際的なサプライチェーンに参入することを目指している。
(ウラジミル・スタノフォフ)
(ウズベキスタン、アフガニスタン)
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