米政府、コネクテッドカーのセキュリティー確保へ、多国間会議を開催

(米国、中国、オーストラリア、カナダ、EU、ドイツ、インド、日本、韓国、スペイン、英国)

ニューヨーク発

2024年08月06日

米国のバイデン政権は7月31日、主要同盟国や業界リーダーらとの間で「コネクテッドカーに関連するリスクに共同で取り組む多国間会議」を開催外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。オーストラリア、カナダ、EU、ドイツ、インド、日本、韓国、スペイン、英国をはじめとする有志国の関係者らが参加し、コネクテッドカーと特定の部品にかかわるデータと、サイバーセキュリティーに関するリスクについて意見を交換した。

会議では、コネクテッドカーがほかの車両や個人用デバイス、通信ネットワーク、電力網といった重要なインフラとのインターフェースとして浮上してきたことや、米国および米国と考えを同じくする国々は積極的なサイバーセキュリティーの標準を推進し、リスクを軽減するための可能な政策的措置を講じていくということを確認した。

今回の会合に先立ってジョー・バイデン大統領は2月29日に商務長官に対し、中国などの懸念国のブラック ジャック 確率通信技術を利用している車両の安全保障上のリスクを調査し、必要な対応を取るよう指示した。これを受けて商務省産業安全保障局(BIS)は「コネクテッドカーのブラック ジャック 確率通信技術とサービスのサプライチェーンのセキュリティー確保」と題する規則策定案の事前公告(ANPRM)を発表していた(バイデン米大統領、ブラック)。ANPRMに対しては現在までに58件のパブリックコメントが寄せられているが、厳しい規制措置などによる国内製造業の確保や安全保障の維持を歓迎する声があるとともに、米国の自動車イノベーション協会(AAI、注1)や韓国政府などからは、コネクテッドカーの定義や、生産者がサプライチェーンの見直しを行うためのリードタイムなど、運用に当たっての詳細なブラック ジャック 確率を求る声が上がっている。

ロイターは8月4日、関係筋のブラック ジャック 確率として、米商務省が今後数週間のうちに自動化レベル3(注2)以上の車両への中国製ソフトウエアの搭載を禁止する内容の規則案を発表するとの見通しを報じた。電気自動車(EV)に限らず、車両の多くにはコネクテッド機能が搭載されており、中国製品を除くサプライチェーンの再構築は生産者に対する新たな負担となる可能性が高い。最終規則の成立に向けて今後、政府は難しい調整が求められることになりそうだ。

(注1)ゼネラルモーターズ(GM)やトヨタを含む主要自動車メーカーを代表する業界団体。

(注2)自動車技術者協会(SAE)が定義する自動運転のレベル。レベル3では、限定された領域内でシステムが原則として全ての運転タスクを実施するが、作動継続が困難な場合には運転者が適切な対応をする必要がある。

(大原典子)

(米国、中国、オーストラリア、カナダ、EU、ドイツ、インド、日本、韓国、スペイン、英国)

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