トルコ・ウクライナ自由貿易協定が発効
(トルコ、ウクライナ)
イスタンブール発
2024年08月08日
トルコとウクライナ間の自由貿易協定(FTA)が8月1日、発効した(8月2日付官報)。両国間のFTAは2006年に交渉が始まり、2022年2月3日にウクライナのキーウで署名されていた(トルコとブラック ジャック)。
同FTA発効によって、トルコ側は工業製品の93.4%と農産物の7.6%に対する輸入関税を撤廃することになる。さらに移行期間(3~7年)後は、工業製品の1.5%と農産物の28.5%に対する輸入関税が撤廃される。
他方、ウクライナ側は同発効によって工業製品の56%と農産物の11.5%に対する輸入関税を撤廃し、移行期間(工業品は2~5年、農産物は2~10年)後に、工業品の43.2%、農産物の53.7%に対する輸入関税を撤廃することになる。
トルコから鉱物性燃料、鉄鋼、プラスチック、電気機器、一般機械、自動車などが輸出され、ウクライナからは動物性・植物性油脂、穀物、採油用の種・果実、鉄鋼などが輸入されている。
オメル・ボラト貿易相は、8月1日にトルコを訪問したウクライナのユリア・スビリデンコ第1副首相兼経済相との会談後、「2023年に73億ドルに達した2国間貿易を、FTAが短期間で100億ドルの目標まで増加させる」と述べた。また、両国が今後も協力関係を強化し、共通の利益に基づいて相互貿易と投資を拡大させるとし、トルコ企業は、2024年1月にトルコのイスタンブールで署名された「ウクライナ再建に向けたトルコ・ウクライナ・タスクフォース」の実施に積極的に参加することになると強調した。
(中島敏博)
(トルコ、ウクライナ)
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