ウズベキスタン中銀、政策金利を13.5%に0.5ポイント引き下げ
(ウズベキスタン)
タシケント発
2024年08月21日
ウズベキスタン中央銀行は7月26日から政策金利を14.0%から13.5%に引き下げた。政策金利が14%を下回るのは、通貨スムを市場原理に基づいた為替レートに移行させるために、政策金利が9%から14%に引き上げられた2017年6月28日以来7年ぶり(2017年6月30日記事参照)。
中銀によると、利下げの主な背景はインフレ率の低下とインフレリスクの低減だ。コアインフレ率は年初の8.5%から6月には5.9%まで低下した。中銀は2024年末までのインフレ率見通しについて、4月時点の9~11%から9%に下方修正した。
2024年上半期のGDP成長率は6.4%だった。高い成長率の主な要因は固定資産への投資の急増で、その規模は第1四半期(1~3月)に前年同期比74.5%、上半期には37.0%増加した。国外からの直接投資は47%増加した。さらに、上半期の国外の移民労働者からの送金が25%増加したことで、家計支出も増加した(添付資料表参照)。
中銀は2024年下半期に投資と生産活動が活発化することが予想されるとし、同年通年のGDP成長率の予測を4月時点の5.2~5.7%から5.7~6.2%に引き上げた。
中銀のママリゾ・ヌルムラトフ総裁は同日行われた記者会見で、政策金利の引き下げは、連動する教育、住宅、ファミリービジネスなどのローンの金利に影響するだろうと述べた(Kun.uz7月26日)。
(ウラジミル・スタノフォフ)
(ウズベキスタン)
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