テキスタイル展示会開催、高機能素材や自動化にニーズ
(スリランカ)
コロンボ発
2024年08月26日
スリランカのテキスタイルの大規模展示会「Intex Sri Lanka」が8月7日から9日にかけてコロンボで開催された。衣類製品は同国最大の輸出品目で、2023年には輸出額全体の41.0%を占める48億7,890万ドルを輸出している。展示会には日本や中国、インド、パキスタンなど12カ国・地域から出展があり、生地、糸、副資材、染料、生産管理システム、生産用機械などを紹介した。
日本から参加した稲畑産業(本社:大阪市中央区)カジノ 無料電子第三本部第一営業部の吉村理氏は「今回、温度変化を緩やかに抑える温度調節材使用繊維に、汗を吸収して温度を下げる冷感プリントを合わせた新素材を紹介し、複数の有力バイヤーと商談ができた。スリランカのアパレルメーカーは新素材を取り入れた製品の研究開発に意欲的で、市場開拓の可能性を感じた」と話した。
また、電気機器を販売するセツヨーアステック(本社:大阪市北区)の現地代理店として同展示会に参加したロタックス(Rotax)のセールスエンジニア、デュリット・ディーマンタ氏は「生産設備の自動化への需要を実感した。日本の産業機械は当地で高く信頼されている。課題は価格だ。近年の物価上昇により、現地企業は製品の質よりも価格を重視している」と述べた。
「Intex Sri Lanka」の主催者で、インドやバングラデシュでも同様の展示会を開催するワールデックス・インディアのアーティ・バガット氏は「南アジアでは各国が衣料品を製造しており、それぞれ特徴がある。インドは綿製品に強みがあり、近年では高付加価値商品も製造している。バングラデシュは大衆向けに大規模な生産をしている。スリランカは欧米のハイエンド層など特定市場に焦点を当てた機能的な衣料品を製造している」と語った。
スリランカでは、政情不安に陥るバングラデシュからの衣料品生産機能移管の可能性も議論されている。ジョイント・アパレル・アソシエーション・フォーラム事務局長のヨハン・ローレンス氏は「スリランカの定評ある適応力や生産能力を考慮すると、バングラデシュの状況が安定するまで、カジノ 無料のバイヤーの一部がスリランカに目を向けると期待している」と述べた(「デーリー・ミラー」8月9日付)。
(大井裕貴)
(スリランカ)
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