2024年第1四半期の貿易赤字は前年同期比で縮小
(モザンビーク)
マプト発
2024年08月14日
モザンビーク中央銀行は7月29日、2024年第1四半期の国際収支報告書を公開した。財の貿易赤字額は、前年同期比29.0%減の2億5,610万ドルと縮小した。これにサービスの貿易収支(マイナス1億8,240万ドル)、第一次所得収支(マイナス4億2,560万ドル)、第二次所得収支(2億1,770ドル)を加えた経常収支はマイナス6億4,640万ドルとなった。2024年の第1四半期の経常赤字は、前年同期比で20.8%縮小した。中銀は経常収支赤字縮小の要因として、財貿易収支の改善を挙げている。
財の輸出は、前年同期比3.1%増の17億6,400万ドルとなった。品目別では、石炭が前年同期比0.3%増の4億6,230万ドル(構成比26.2%)、天然ガスが30%増の4億4,300万ドル(25.1%)、アルミニウムが20.8%減の2億220万ドル(11.5%)と、上位3品目が全輸出額の6割以上を占めた。天然ガス輸出額の増加は、2022年11月に天然ガスの輸出を開始した、エリア4コーラル・サウス鉱区からの輸出量増加によるもので、財輸出額の増加率に占める寄与度も48.5%と、輸出額の伸びに貢献している。アルミニウム輸出額の減少は、国際市場の価格が下落したことに加え、モザンビーク最大のアルミニウム製造企業モザールが、生産工程の安定化を優先するために生産量を削減したことが影響したとみられる。
財の輸入は、前年同期比2.5%減の20億2,010万ドルとなった。化石燃料(構成比15.3%)などを含む中間財が16.6%減の6億1,050万ドル(30.2%)、消費財が6.7%減の4億4,540万ドル(22%)と、減少した。機械(18.3%)などを含む資本財は9.5%増の3億9,750万ドル(19.7%)と増加したが、中間財と消費財の減少分が資本財の増加分を吸収し、輸入額全体では微減となった。
(松永篤)
(モザンビーク)
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