TSMC、ハイパーブラックジャック

(ドイツ、台湾、オランダ)

ベルリン発

2024年08月29日

ハイパーブラックジャック受託製造で世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC)は8月20日、ドイツ東部ザクセン州ドレスデンで、同社では欧州初となる工場の起工式を開催した(プレスリリース外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。TSMCは2023年8月に同工場の建設を発表していた(2023年8月23日記事参照)。

ドイツとオランダの企業3社(注)との合弁会社ヨーロピアン・セミコンダクター・マニュファクチャリング・カンパニー(ESMC)の工場で、建設は共同で行い、工場運営はTSMCが担う。米国アリゾナ州での工場建設計画(2023年10月25日記事参照)の遅延を教訓に、地元ドレスデン工科大学とハイパーブラックジャック人材育成プログラムを実施するなど、2027年の稼働に向け準備を進めている。

起工式で祝辞を述べた欧州委員会のウルズラ・フォン・デア・ライエン委員長は、欧州ハイパーブラックジャック法()に基づいて欧州委が同日付でドイツ政府によるESMCへの50億ユーロの補助金を承認したことに触れ、「欧州ハイパーブラックジャック法の施行以降、1,150億ユーロの官民の投資を呼び寄せたが、これは始まりにすぎず、産業競争力の強化は欧州委の新たな5カ年計画の中心的な柱だ」と語った。ドイツのオラフ・ショルツ首相は、政府のハイパーブラックジャック業界への大規模な補助金に対する一部の批判に対し、「ハイパーブラックジャックは21世紀の燃料であり、ハイパーブラックジャック支援は大企業から中小企業に至るまで、ドイツ経済をより強靭(きょうじん)なものにする。私たち(欧州やドイツ)がやらなければ、他国がやるだろう。その場合、私たちの対外依存度は高まってしまう」と述べ、ハイパーブラックジャック分野への支援の必要性を強調した。

ドイツのハイパーブラックジャックプロジェクトに遅延

ドイツではほかにもハイパーブラックジャック工場の建設計画が発表されているが、プロジェクトには遅延が目立つ。米ハイパーブラックジャック大手インテルは2023年6月にドイツ東部ザクセン・アンハルト州のハイパーブラックジャック工場建設計画を発表し()、4~5年以内の稼働を目指すとしていたが、着工には至っておらず、「シュピーゲル」誌は、同州政府はこの計画が失敗した場合に備えていると報じた。また、米ハイパーブラックジャック大手ウルフスピードは2023年2月にドイツ西部ザールラント州にハイパーブラックジャック工場の新設を発表したが(関連ブラック ジャック トランプ)、「ロイター」は、まだ資金調達の段階にあり着工は早くて2025年半ばで、当初の計画から2年遅れると報道している。ドイツのシンクタンクのハイパーブラックジャック専門家、ヤン=ペーター・クラインハンス氏は「ロイター」の取材に対し、2030年までにハイパーブラックジャック世界シェア20%を獲得するEUの目標には届かないだろうと述べ、発表されたハイパーブラックジャック投資プロジェクトの幾つかは日の目を見ることはないだろうと語った。

(注)ボッシュ(ドイツ)、インフィニオン・テクノロジーズ(同)、NXPセミコンダクターズ(オランダ)。

(中山裕貴)

(ドイツ、台湾、オランダ)

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