サブサハラ・アフリカの人口は2054年に22億人、2100年に33億人、国連の予測
(アフリカ、世界、ナイジェリア、エチオピア、タンザニア、コンゴ民主共和国、アンゴラ)
調査部中東アフリカ課
2024年07月17日
国連は7月11日に、世界人口予測2024年版を発表した。発表によると、2024年時点の世界人口は82億人で、今後50年から60年は増加を続け、2080年半ばに約103億人でピークを迎えて減少に転じると予測した。
サブサハラ・アフリカの人口は、2024年時点の約12億人から30年後の2054年までに79%増の約22億⼈に、2100年までにさらに51%増の約33億人に達するとの予測だ。また、アンゴラ、中央アフリカ、コンゴ⺠主共和国、ニジェール、ソマリアを含む9カ国の人口は、2024年から2054年の間に2倍以上に急増する可能性が高い。2024年から2054年の間に予測される世界人口の増加の5分の1以上が、これら9カ国に集中するという。
世界で126カ国・地域が2054年までに人口増加が続くと見込まれ、アフリカの国々でも人口増加が続くという。特にアフリカの中でもナイジェリア、エチオピア、コンゴ民主共和国は世界上位10位に入る見込みだ。2054年の世界人口上位10位は以下のとおり(かっこ内は2024年の人口)。
- 1位:インド、16億9,200万人(14億5,100万人)
- 2位:中国、12億1,500万人(14億1,900万人)
- 3位:パキスタン、3億8,900万人(2億5,100万人)
- 4位:米国、3億8,400万人(3億4,500万人)
- 5位:ナイジェリア、3億7,600万人(2億3,300万人)
- 6位:インドネシア、3億2,200万人(2億8,300万人)
- 7位:エチオピア、2億4,000万人(1億3,200万人)
- 8位:コンゴ民主共和国、2億3,800万人(1億600万人)
- 9位:バングラデシュ、2億1,900万人(1億7,400万人)
- 10位:ブラジル、2億1,500万人(2億1,200万人)
2100年には、インド、中国、パキスタンに続き、ナイジェリアが4億7,700万人で世界4位、コンゴ民主共和国が4億3,100万人で5位、エチオピアが世界7位の3億6,700万人、タンザニアが2億6,300億人で9位となる見込みだ。
なお、世界約100の国・地域では、2054年までに20歳から64歳までの生産年齢人口が増加すると予測されている。こうした国・地域が生産年齢人口の増加による経済的な利益を享受するためには、各国は教育、医療、インフラに投資し、雇⽤を創出し、政府の効率性を向上が求められるという。
(井澤壌士)
(アフリカ、世界、ナイジェリア、エチオピア、タンザニア、コンゴ民主共和国、アンゴラ)
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