モンゴル、総選挙で与党が過半数を獲得するも大連立で組閣
(モンゴル)
北京発
2024年07月25日
モンゴルで第9回国家大会議(国会)議員総選挙が6月28日に行われた。即日開票の結果、与党・人民党の過半数確保が確実となり、6月29日未明に党首のロブサンナムスライ・オヨーンエルデネ首相が勝利会見を行った。選挙管理委員会が7月1日に最終結果を国会と大統領に提出した。なお、2023年の憲法改正により、議員定数が76から126に増加したため、過半数は64議席となっている(憲法を改正、ブラック ジャック)。
最終結果は、与党・人民党が68議席(選挙区50議席、比例区18議席)、民主党が42議席(選挙区26議席、比例区16議席)、フン党が8議席(選挙区2議席、比例区6議席)、国民の勇気・緑の党が4議席(比例区のみ)、国民連合が4議席(比例区のみ)となり、各当選者には選挙管理委員会から当選者証が渡された。
人民党は過半数を確保したものの、議席占有率が改選前の約80%から54%に低下した。オヨーンエルデネ首相は6月30日、野党第1党の民主党と野党第2党のフン党に対し、連立内閣に合流するよう打診した。
臨時国会が7月2~10日に開催され、初日には当選議員が登庁し宣誓を行った。国会議長には新たにダシゼベグ・アマルバヤスガラン内閣官房長官が選ばれた。7月5日に、オヨーンエルデネ首相を第33代首相に任命した。
民主党とフン党は、オヨーンエルデネ首相の提案を受け入れ連立内閣に合流することを決定し、3党間で2024~2028年の協力覚書が取り交わされた。これら一連の流れを受け、オヨーンエルデネ首相は7月10日に大統領に閣僚名簿(添付資料表参照)を提出し、新閣僚が国会で宣誓式を行い、臨時国会は閉会した。首相を除く閣僚ポスト22のうち、人民党が12、民主党が8、フン党が2を占めた。
(藤井一範)
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