エネル、コロンビア最大級の太陽光発電所を商業稼働

(コロンビア)

ボゴタ発

2024年07月04日

イタリアの大手電力・エネルギー会社の現地法人エネル・コロンビア(Enel Colombia)は6月24日、150メガワット(MW)の発電容量を持つラ・ロマ(La Loma)太陽光発電所の商業運転開始を発表した。国内の太陽光発電容量はこの1年で大幅に増加している。

同社サイトによると、コロンビア北部のセサール県に位置するラ・ロマ(La Loma)発電所では、387ヘクタールの敷地に40万枚のパネルが設置され、年間420ギガワット時(GWh)の発電により60万人の需要に応える。さらに、同社は北部マグダレナ県に所有するフンダシオン(Fundación)発電所(90MW、年間267GWh)についても、数週間後に商業運転を開始する。ラ・ロマ、フンダシオンのいずれも商業運転開始に至った太陽光発電プロジェクトとしてはコロンビア最大級となる。なお、同社が所有する計4カ所の太陽光発電所は、同国の全国送電システムに接続する太陽光による電力の34%以上を占めるとしている。

鉱業エネルギー計画局(UPME)が同日公表したプレスリリースによると、ラ・ロマとフンダシオンの商業運転開始により、同国の太陽光発電設備容量は1,193MWになった。このほかに商業運転開始を予定する太陽光、風力プロジェクトの発電容量は合計で637MWとなることから、再生可能エネルギーの発電容量は1,830MWに達するとしている。

UPMEが2024年4月に更新した「発電拡張計画2023-2037」によると、2023年の国内総発電容量は2万399MW、このうち太陽光は全体の2.2%に当たる454MWだった。同容量は短期間で2.6倍に増加したことになる。また、UPMEによると、登録された発電プロジェクトのうち、さまざまなフェーズにあるもの全てを含み、5月末時点で203の太陽光発電プロジェクトが進行中として登録されている。

(豊田哲也)

(コロンビア)

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