イーロン・マスク氏、米テキサス州にスペースXとX(旧Twitter)の本社移転を表明
(米国)
ヒューストン発
2024年07月18日
米国航空宇宙企業スペース・エクスプロレーション・テクノロジーズ(スペースX)の最高経営責任者(CEO)などを務める起業家のイーロン・マスク氏は7月16日、ソーシャルメディアプラットフォームのX(旧Twitter)で、スペースXの本社をカリフォルニア州ホーソンから、テキサス州ブラウンズビル近郊にある同社の大型施設「スターベース」に移転すると発表した。さらに、Xの本社をテキサス州オースティンに移転すると表明した。
マスク氏はXへの投稿で、カリフォルニア州のギャビン・ニューサム知事(民主党)が7月15日に性自認に関する法案に署名したことを「我慢の限界」と表現して不服を主張し、「家族や企業を攻撃するこの州法と、それに先立つ多くの法律」を移転の理由として挙げた。同法への反対については「このような性質の法律は、家族や企業が子供を守るためにカリフォルニア州を去るのを強制することになると、1年ほど前にもニューサム知事に明確に伝えた」と述べた。
この新しい州法では、学校の生徒が性自認を公表する相手や時期などは個人の選択によるべきとした上で、学校などで職員らが知り得た生徒の性自認に関するブラック ジャック 遊び方について、生徒本人の同意なく開示を要求する規則を学区が定めることを禁止し、開示を強制する規則は無効とすることを制定した。
マスク氏は2月にもXで、スペースXの登記をデラウェア州からテキサス州に変更したと発表。デラウェア州で登記しているほかの企業にも変更を勧めた。マスク氏がCEOを務める電気自動車(EV)大手テスラでの自身の報酬に対する訴訟で、デラウェア州裁判所が出した報酬は無効とする判決への不満表明とされる。
テキサス州のグレッグ・アボット知事(共和党)は「スペースXのテキサス州への移転は、宇宙開発のリーダーとしてテキサス州の地位を確固たるものにする」とし、同社やXの移転を歓迎するコメントをXに投稿した。
スペースXは、「スターシップ」ロケット開発・製造事業を行うスターベースで、巨大な倉庫型工場「スターファクトリー」の整備を進めている。6月6日には4度目のスターシップ試験飛行を実施した。
(キリアン知佳)
(米国)
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