セレス、ファーウェイと共同開発ブランド「問界AITO」の商標など取得
(中国)
成都発
2024年07月18日
中国・重慶市に本社を置く新エネルギー車メーカー賽力斯集団(セレス)は7月4日、中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)と共同開発した車種「問界AITO」の商標権などを25億元(約550億円、1元=約22円)で買収することを発表した。発表によると、セレスは「問界」「AIITO」「AITO」など、関連する919の商標権と44の意匠権をファーウェイから買収した。
セレスは今回の買収について、両社の協力関係と今後の事業展開に悪影響を与えることはなく、両社は連携をさらに深めていくと強調した。
ファーウェイは、セレスが「問界AITO」を製造・販売することを継続的に支援すると表明し、引き続き自動車の自社製造はせず、自社開発したコネクテッド技術を生かして、自動車メーカーを支援していくとした。また、北方工業大学自動車産業創新研究センターの張翔研究員は「今回の売買取引は双方にとって有益だ。セレスは買収によって知的財産権を取得でき、ファーウェイも売却によって得た資金により、本業にさらに力を入れることができるだろう」と述べた(「中国新聞網」7月4日)。
セレスは2021年12月、ファーウェイとともに開発したブランド「問界AITO」の多目的スポーツ車「M5」を初公開し、その後、共同開発ブランドとして、2022年7月に「M7」、2023年12月に「M9」をそれぞれ発表した。セレスの7月2日の発表によると、2024年1~6月の自主ブランドの新エネルギー車の販売台数は前年同期比4.5倍の20万949台だった。
(王植一)
(中国)
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