北マケドニアで連立政権による新内閣発足
(北マケドニア)
ウィーン発
2024年07月29日
北マケドニア議会は6月23日、5月の総選挙で勝利したVMRO-DPMNE(内部マケドニア革命組織・マケドニア国家統一民主党)の党首、フリスティヤン・ミツコスキ首相の新政権を承認した。報道によると、同議会の連立与党はVMRO-DPMNE党、アルバニア系同盟VLEN/VREDI、前与党SDSM(社会民主同盟)からのマケドニア系分派のZNAMの3党で構成される(「ロイター通信」6月23日)。
VMRO-DPMNE党は5月8日の選挙で43%の得票率で、定数120のうち58議席を獲得、VLEN/VREDIとZNAMとの連立政権樹立に合意し、両党合わせて、与党としてさらに20議席を上乗せした(「AP通信」6月24日)。新内閣では、46歳のミツコスキ首相と5人の副首相を含む24人の閣僚が就任した。新政府にはエネルギー・鉱業・鉱物資源省を含む4省を新設し、貿易投資に関しては経済省から外務省に移管し、外務対外貿易省となる。外務対外貿易相にはティムチョ・ムカンスキー氏、財務相にはゴルダナ・ディミトリスカ・コチョスカ氏、エネルギー・鉱業・鉱物資源相にはサンヤ・ボジノフスカ氏が任命された。いずれもVMRO-DPMNE党所属だ(閣僚名簿は添付資料表参照)。3月にジェトロと協力覚書を締結した政府の投資誘致機関テクノロジー・産業開発ゾーン(TIDZ、)の新長官には、ゴセ・ディモフスキ氏が就任した。
ミツコスキ首相は、新政権の下で新規投資の誘致や、減税、年金と賃金の引き上げに直ちに着手することを議会で誓約している。
また、NATO加盟国の北マケドニアで中道右派の新政権の外交政策が注目される中、ミツコスキ首相は「われわれはEUのパートナーとともに立ち続け、ともにEUとの共通の外交政策を調和させていく」と述べ、ロシアの侵攻からウクライナを防衛するための支援を続けると強調した。
(金子マヌエル)
(北マケドニア)
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