大阪府、タミル・ナドゥ州と経済交流の覚書締結

(インド、大阪)

チェンナイ発

2024年07月29日

大阪府は7月23日、インド南部のタミル・ナドゥ(TN)州と経済交流に関する覚書を締結した。

州都チェンナイ市内の州政府庁舎で、大阪府の山口信彦副知事とTN州のT・R・Bラジャア工業相が覚書を交換し、髙橋宗生駐チェンナイ日本総領事が同席した。大阪府とTN州は今後、貿易投資の促進に加え、人材交流を活発にしていく考えだ。

山口副知事は、府内の製造業や建設業などで人手不足が生じていることに言及し、特に人材交流に力を入れたいと述べた。ラジャアTN州工業相は州への企業誘致のみならず、人材交流の活発化についても、積極的に取り組みたいと述べ、大阪府の関心分野に加えて、IT分野や医療健康分野で今後の交流拡大に期待を示した。TN州の関心分野として、生命科学(ライフサイエンス)、医薬品、廃棄物発電、蓄電池システムなどを挙げ、企業の進出や技術交流を求めた。

山口副知事は大阪・関西万博が2025年4月に開幕することを紹介、大阪府とTN州の交流事業の一環として、万博開催期間中のTN州政府とビジネス代表団の来阪を働きかけた。

大阪府代表団は覚書の調印に併せて、TN州立アンナ大学で就職に向けた大阪企業説明会を開催した。オンライン参加の5社を加えた合計9社が企業紹介を行い、約100人の学生が参加した。

山口副知事と面談したアンナ大学の副学長は、来学期から日本語クラスを選択必修科目に加え、日本語教育の機会を拡大することを明らかにした。

写真 髙橋チェンナイ総領事(左端)、山口副知事(左から3人目)、ラジャア工業相(同4人目)らが出席した覚書調印式(ジェトロ撮影)

髙橋チェンナイ総領事(左端)、山口副知事(左から3人目)、ラジャア工業相(同4人目)らが出席した覚書調印式(ジェトロ撮影)

(白石薫)

(インド、大阪)

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