2023年の再エネ比率は9.5%、2026年末に20%の目標達成を見込む
(台湾)
調査部中国北アジア課
2024年07月17日
台湾経済部が7月15日に発表した「電力資源需給報告」によると、2023年の発電量に占める再生可能エネルギーの割合は9.5%となった。再生可能エネルギー以外の割合は、石炭42.2%、天然ガス39.5%、石油1.3%、原子力6.3%、揚水発電1.1%だった。
台湾は、2050年までのカーボンニュートラル達成を表明し、2025年の総発電量に占める再生可能エネルギー比率の目標値を20%と定めている。推計によると、2024年の再生可能エネルギー比率は12.1%前後、2025年には15%に達する見込みとなった。経済部は、2026年11月以降に目標値の20%に到達するとの予想を明らかにしている。
電力需要については、半導体産業や台湾に回帰した企業による投資の増加、電化政策などの推進により、2024年~2028年は年平均2.5%増で推移するとした。また、原子力発電については、2025年「原発ゼロ」を目標としており、稼働中の第3原子力発電所の1号機と2号機をそれぞれ、2024年7月と2025年5月に稼働停止とするとあらためて示した。懸念される電力需給の逼迫については、2033年までの長期計画で、再生可能エネルギーの導入に加え、天然ガス発電設備容量を増やすことにより、稼働停止となる原子力、石炭などの発電設備分を補うことが可能とした。
(江田真由美)
(台湾)
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