第1四半期GDP成長率は前年同期比2.5%、個人消費支出が好調
(ブラジル)
サンパウロ発
2024年06月13日
ブラジル地理統計院(IBGE)は6月4日、2024年第1四半期(1~3月)の実質GDP成長率を発表した。前年同期比で2.5%、前期比(季節調整済み)で0.8%だった(添付資料表参照)。
需要項目別にみると、GDPの6割以上を占める個人消費支出が前年同期比4.4%増加した。その理由についてIBGEは、インフレ率の低下や、政策金利の引き下げ、低所得者向け現金給付プログラムの継続、労働市場状況の改善などが寄与した、と説明している。また、財・サービスの輸出は6.5%増、輸入は10.2%増となったが、関連してIBGEのレベッカ・パリス国民経済計算コーディネーターは「2022年および2023年には輸出の増加は輸入の増加より大きかったが、(2024年)第1四半期にその傾向が逆転した」とコメントした。さらに、その背景として、「機械および中間財の輸入が増加したこと、そしてレアル高が要因だ。一方、(ブラジルの輸出の柱である)農業については生産性がやや低下し、第1四半期のGDPの成長は主に国内需要に支えられた」と説明した。
産業別にみると、農畜産業が前年同期比3%減、工業が2.8%増、サービス業が3.0%増だった。サービス業ではあらゆる分野で伸びがみられたが、パリス国民経済計算コーディネーターによると、個人消費支出とも関連が深い「その他サービス(前年同期比4.7%増)」「実写 版 ブラック ジャックサービス(4.6%増)」「不動産(3.9%増)」「商業(3.0%増)」の増加が目立った。工業では、鉱業(5.9%増)が大きく増加しており、特に石油および天然ガスや、鉄鋼が押し上げ要因となった。マイナス成長となった農畜産業についてIBGEは、大豆やトウモロコシなどの生産性の低下によってもたらされたものだ、と指摘している(注)。
(注)5月14日付IBGE公式サイトによると、太平洋東側の赤道近くの海面水温が高くなるエルニーニョ現象の影響で南部には雨の被害、中部・北部には干ばつがみられ、農業の生産性が低下した。
(エルナニ・オダ)
(ブラジル)
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