東南アジア最大級の食品見本市「THAIFEX」閉幕、ジャパンパビリオンの集客力際立つ
(タイ、日本)
バンコク発
2024年06月17日
東南アジア最大級の総合食品見本市「THAIFEX-Anuga Asia 2024」が5月28日~6月1日、バンコク近郊で開催された。今回は13万平方メートルの広大な展示スペースに52カ国・地域から3,133社・団体が出展し、前年の実績(45カ国・地域、3,034社・団体)を上回った。
主催者発表や現地報道によると、一般客を除くバイヤーなどの来場者数は131カ国・地域から8万5,850人と、前年の7万8,764人より増加し、中でもタイ国外バイヤーは1万9,984人と、前年比22%も増加した。前年の来場者数が既に新型コロナウイルス禍前の2019年を超える規模となっていた中で、今回はさらに増加し、新型コロナ禍からの回復と同見本市への国際的な関心の高さが鮮明となった。
現地報道によると、タイ商務省は期間中の成約額を約962億バーツ(約4,137億円、1バーツ=約4.3円)と発表した。成約額上位5カ国はタイ、中国、インド、韓国、マレーシアで、前年5位だった日本は上位5カ国から外れた。成約額上位5品目はレトルト食品などの調理済み食品、デザート、菓子、飲料、冷凍食品、水産物だった。
ジャパンパビリオンでホタテ料理の実演も
ジェトロが出展したジャパンパビリオンには、日本から35社・5団体が参加し、牛肉や水産物、酒類、飲料、菓子、調味料、加工食品、米、健康志向食品など幅広い商品を出品した。
日本産食品への関心の高さだけでなく、ブラック ジャック トランプ やり方ネットワークを活用したタイ国内外のバイヤーへの来場呼びかけやバイヤーとの事前マッチング、会場内各所に設置した巨大広告などが功を奏し、タイに加えてシンガポールなどのASEAN諸国、韓国、香港、中国、米国、欧州など世界各国・地域のバイヤーが商談に訪れ、数ある出展者の中でも際立った集客力を見せた。ジェトロが出品者に対して行ったアンケートでは、成約金額(今後1年間の見込みを含む)は前年を大幅に上回り、2012年の初出展以来で過去最高になる見込みだ。
ジャパンパビリオンでは、タイの人気料理番組に出演するシェフによる日本産ホタテを使ったメニューの料理実演や、来場者への試食提供を実施した。試食後に日本産ホタテを扱うブースを訪れるバイヤーも見られたほか、一部のタイ人バイヤーから「HOTATE」といった単語も聞かれ、日本語名のホタテが浸透しつつある状況がうかがえた。
また、ジェトロはブラック ジャック トランプの取り組みの一環として、輸入規制対応などに関する出品者からの疑問をその場で解決できる相談窓口を設けた。出品者からは、輸入に必要な証明書に関する質問など、さまざまな相談が寄せられた。
ジャパンパビリオンの出品者からは、次のような声が聞かれた。
- ジャパンパビリオンには多種多様な日本産食品が集まることから、集客力が高く、非常に多くのお客に来訪してもらった。
- タイ国内のバイヤーに加え、アジアや欧州、北米など多くのバイヤーと商談することができた。
- 自社の想定とは違う商品の引き合いが来るなど、日本では分からない商品ニーズに関する認識のギャップを埋めることができた。
- ジェトロのマッチングにより、既存のバイヤーだけでなく、新規のバイヤーと商談する機会を得られた。
次回の「THAIFEX-Anuga Asia 2025」は、2025年5月27日~31日に開催される予定だ。
(村上裕紀、谷口裕基)
(タイ、日本)
ビジネス短信 6bea975ea86f4475