遼寧省、大規模設備の更新と消費財の買い替え推進の実施プラン発表
(中国)
大連発
2024年06月21日
中国の遼寧省政府は6月9日、「遼寧省大規模設備の更新と消費財の買い替え推進の実施プラン」を公布した。
同プランでは、2027年までの目標として、工業、農業、建設、運輸、教育、文化・観光、医療などの分野の設備投資を2023年比で25%以上増加させるとした。また、廃棄自動車は2023年の2倍、家電の回収は同30%増、中古車の取引台数は同45%増との目標を掲げている。
また、設備の更新や、消費財(自動車、家電製品、インテリアなど)の買い替え、リサイクル、基準改定に関連する25項目の実施措置を定め(添付資料表参照)、各措置の担当機関として同省の工業ブラック ジャック 必勝 法化庁や発展改革委員会、交通輸送庁、商務庁などを指定している。補助金に関しては、重点工業分野(注1)の設備更新や、工業分野のリサイクル設備への投資に対し、原則として1,000万元(約2億2,000万円、1元=約22円)を上限に、該当プロジェクト投資額の5%以下の補助を支給する。また、中古車輸出企業が車の整備や検査、査定、保管を行った場合、1社当たり年間200万元を上限に、発生額の50%以下の補助金を支給する。
さらに、次の各方面から一連のサポート措置を策定している。
- 技術面:実証プラント建設を通じて、技術革新、プロセスイノベーション(生産過程の革新)、試験・検査などの実証実験能力を高める。
- 財政面:省財政関連の専門資金、基本建設投資、超長期特別国債、政府特別債(専項債)などの活用。省・市・県(注2)による共同支援の推進。
- 税制面:国家先進製造業に属する企業、集積回路・工作機械の製造企業に対する増値税加算控除政策の着実な実施、中小企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)のための研究開発費控除。
- 金融面:金融機関によるイノベーションに対する再融資の促進、再融資を通じたグリーン・低炭素領域の設備更新や技術革新の促進。
- 土地面:生活ごみの収集・保管、リサイクル資源の回収施設を公共インフラ用地の範囲に組み入れ、用地確保の需要に応える。設備更新を中心とする建設プロジェクトで既存の土地の活用を奨励する。
(注1)鉄鋼、非鉄金属、石油化学、化工、建材、マグネシウム、電力、自動車、機械、航空、船舶、紡織、電子、医薬を含む。
(注2)中国の行政単位では、一般に市の下位に区や県が置かれている。
(李穎)
(中国)
ビジネス短信 38c764750886b56c