紅海での危機受け、成都発着の中欧班列の貿易額が大幅増
(中国)
成都発
2024年06月25日
中国四川省人民政府の口岸物流弁公室は6月14日、成都税関から得たカード ゲーム ブラック ジャックとして、2024年1~5月の成都市と欧州を結ぶ国際貨物列車の中欧班列の貿易額は、前年同期比21.6%増の211億7,000万元(約4,657億4,000万円、1元=約22円)になったと発表した。そのうち、成都市から欧州方面に向かった輸出額は前年同期比21.8%増の176億1,000万元、欧州方面から同市に向かった輸入額は同20.4%増の35億6,000万元で、いずれも大幅に増加した。品目別では、成都市から欧州方面へは自動車、同部品、塩化カリウム、菜種油など、欧州方面から成都市へは液晶テレビ、同部品、自動車、自動車部品などが主な輸送品目だった。
中国(深セン)総合開発研究院物流・サプライチェーン管理研究所の王国文所長は、今期の中欧班列の貿易額が大幅に増加した要因について、「紅海での(フーシ派による船舶攻撃の)危機によって海運の停滞や紅海航路を回避する動きが拡大し、コンテナの混雑が深刻化した結果、海上輸送から中欧班列など鉄道輸送にシフトする例が増えてきた」と説明した。また、税関申告代行業者の成都国承サプライチェーン管理の呉承果氏は、同社が2024年に受注したオーダー数から見ると、「紅海危機を受けて海上輸送から中欧班列にシフトした貨物量について、少なくとも前年同期比30%は増加した」と概算している。
中国国家発展改革委員会によると、2024年5月の中欧班列と中アジア班列(注)の合計運行本数は2,733本、そのうち中欧班列の運行本数は前年同月比14%増の1,724本、中アジア班列が同6%増の1,009本だった。
中国外交部の林剣報道官は6月19日の定例記者会見で「2011年3月に運行を開始した中欧班列は、5月に累計運行本数が9万本、累計貿易額が3,800億ドルを突破した。中国は沿線国と共同で中欧班列の質の高い発展を推進し、安定的なグローバルサプライチェーンを構築していく」と述べた(「新華網」6月19日)。
(注)中欧班列とは、中国と欧州諸国を結ぶ国際貨物列車。中アジア班列とは、中国と中央アジア、西南アジア諸国を結ぶ国際貨物列車。
(王植一)
(中国)
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