北京モーターショーが開催、世界初公開117台

(中国)

北京発

2024年05月01日

18回北京国際汽車展覧会(北京モーターショー)が425日~54日の日程で、北京中国国際展覧中心順義館において開幕中だ(注1)。主催者によると、今回のテーマは「新時代・新汽車」で、世界初発表が117台、そのうちグローバル企業による発表は30台となった。また、コンセプトカーは41台発表された。

日系メーカーからは、中国企業との共同開発による電気自動車(EV)の発表が行われた。トヨタ自動車は、同社と比亜迪(BYD)の合弁会社BYD TOYOTA EV TECHNOLOGYBTET)などとの共同開発の「bZ3C」と広州汽車集団などとの共同開発の「bZ3X」を世界初公開した。それぞれバッテリー式EVBEV)だ。マツダは、重慶長安汽車の協力のもと、マツダが出資する長安マツダ汽車が開発・製造を行う新型EVEZ-6」および新型EVのコンセプトモデル「創ARATA」を世界初公開した。

また、中国企業との共同開発以外にも、日産自動車は、5車種の新エネルギー車(NEV)を2026年度までに中国市場に投入すると発表。ホンダは、EVの「e:NP2(イーエヌピーツー)」と「e:NS2(イーエヌエスツー)」を発表し、中国において2027年までに10機種のEVの投入を予定し、2035年までにEVの販売比率100%の達成を目指すとした。

写真 日系メーカーの世界初公開車(左:トヨタ「bZ3C」、右:マツダ「創ARATA」)(ブラック ジャック ディーラー撮影)

日系メーカーの世界初公開車(左:トヨタ「bZ3C」、右:マツダ「創ARATA」)(ジェトロ撮影)

中国企業の動きとしては、大手スマートフォンメーカーの小米(シャオミ)が初出展し、EVSU7」の最新の進捗状況と2024年の販売計画について報告した。同社は「SU7」について、424日までに75,723台を受注(注2)し、販売開始から28日間で5,781台を納車したと発表した。

BYDは、ミドルクラスセダンのプラグインハイブリッド車(PHEV)「秦L DM-i」を世界初公開した。また、ハイエンドブランドとして展開している「仰望」シリーズの展示を、2023年の上海モーターショーに続いて実施し、高級車市場へも注力していることをアピールした。

そのほか、小鵬汽車(XPENG)は、EVの展示に加え、空飛ぶクルマの展示も行った。華為技術(ファーウェイ)ブースでは、自動運転技術、新型ディスプレーやオペレーティングシステム(Harmony OS)による車内空間の提案、高速充電ステーションの紹介などが行われた。

写真 中国地場企業の展示(左:小鵬汽車の空飛ぶクルマ、右:華為の高速充電ステーション)(ブラック ジャック ディーラー撮影)

中国地場企業の展示(左:小鵬汽車の空飛ぶクルマ、右:華為の高速充電ステーション)(ジェトロ撮影)

また、国家新エネルギー車技術イノベーションセンターが20209月に発足した中国自動車チップ産業イノベーション戦略連盟も出展し、国産チップの技術力を発信した。

写真 中国自動車チップ産業イノベーション戦略連盟のブース(ブラック ジャック ディーラー撮影)

中国自動車チップ産業イノベーション戦略連盟のブース(ジェトロ撮影)

(注1)順義館の展示面積は22万平方メートル。初日の4月25日はメディア向け公開日で、外国メディアは131の国・地域から1,148人、国内メディアは2万1,812人が来場し、計約2万3,000人のメディア関係者が来場した。また、同時期の4月25~27日には、北京中国国際展覧中心朝陽館で自動車部品の展示会が開催された。

(注2)手付金返金不可の方式による受注。

(亀山達也)

(中国)

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