4月の輸出額はやや低調、前年同月比1.0%減

(バングラデシュ)

ダッカ発

2024年05月07日

バングラデシュ輸出振興庁(EPB)が5月に発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした輸出統計によると、2024年4月単月の輸出額は39億1,699万ドルで、前年同月比1.0%減少した(添付資料表参照)。2023/2024年度(2023年7月~2024年6月)の1月以降は、堅調に推移していたところ(3月のブラック ジャック オンライン額、衣料品が牽引し前年同月比9)、単月で最低額となった2023年10月(約37億ドル)に近い水準となった。4月は、布帛(ふはく)類(HSコード第62類、前年同月比4.7%減)に加え、1月以降伸長していたニット類(HSコード第61類)も低調(2.0%増)で、衣料品全体では1.0%減となった。2023/2024年度年度の10カ月の総計は474億7,177万ドルで、過去最高額を記録した前年度同期に対しては3.9%増だった。輸出額全体に占める衣料品の割合は85.3%と、依然として同品目が輸出額全体の増減に直結する構造となっている。

南東部のクミッラ輸出加工区(EPZ)で日本向け子供服の企画・製造、輸出を手掛けるキャット・ガーメント(本社:東京都)の桑江央最高執行責任者(COO)は、直近の情勢について「昨年は新型コロナウイルス感染の収束に伴う一時的なリバウンド(特需)もあり活況だったが、それらが一巡した現在は、一般的に日本からの新規オーダーは落ち着いている状況と見ている。また、バングラデシュでは昨年12月、最低賃金が約50%引き上げられたことで、生産コストの観点で以前ほどの競争力がなくなっているのも、限定的ではあるが影響している可能性も考えられる。さらに、ここ数カ月で急速に進んでいる円安も懸念材料で、今後の為替市場の動向を重視する必要があるだろう」と述べている(インタビュー2024年5月5日)。

(山田和則)

(バングラデシュ)

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