米バンダイナムコグループ、アミューズメント空間「レベルアップ」をロサンゼルスのBMOスタジアムに設置
(米国、日本)
ロサンゼルス発
2024年05月17日
バンダイナムコグループ(本社:米カリフォルニア州アーバイン、注)と米ロサンゼルスのメジャーリーグサッカーチーム「ロサンゼルス・フットボール・クラブ(LAFC)」は5月9日、ロサンゼルスのダウンタウン近郊の「BMOスタジアム」に、パックマンのアミューズメント空間「レベルアップ・バイ・バンダイナムコ」の設置を発表し、メディアイベントを行った。
同施設は、BMOスタジアム内のフードホールに所在し、施設内には米国で多くのファンを持つパックマンのアーケード筐体(きょうたい)型ゲーム機の「パックマン・パワー・ペレット」に加えて、複数のプレーヤーが楽しめるパックマンの生き残りゲーム機「バトル・ロイヤル・チャンピオンシップ・デラックス」などを設置した。これに加えて、米国で人気を高めているキャラクター商品やオリジナル商品が入ったカプセルトイ「ガシャポン」の自販機77面を設置し、フードホールは観戦客だけでなく、スタジアムオープン時は一般に開放されていることから、家族連れや若者など幅広い年齢層の顧客が飲食をしながらゲームを楽しめる空間となっている。
バンダイナムコグループは今後3年間、LAFCと公式にスポンサー契約を結び、その一環でサッカーをテーマとしたゲームやトイを企画、開発していくと発表している。LAFCのラリー・フリードマン社長兼最高ビジネス責任者は「バンダイナムコは誰もが知るビデオゲーム、キャラクター、トイで知られており、BMOスタジアムでファンに向けてユニーク、かつインタラクティブな空間を創造するパートナーとして、両者力を合わせるのは自然な流れ」と述べている。
バンダイナムコ・トイズ&コレクティブルズ・アメリカの濵広太郎社長兼最高経営責任者(CEO)は5月9日のインタビューで、アミューズメント空間の設置について「スポーツという筋書きのないドラマはマンガやアニメとは違った感動や憧れを抱かせる魅力的なコンテンツ」「スポーツへの感動や憧れへの共感をグッズというかたちで手にするという意味で、このパートナーシップでおもちゃ・玩具は大きな可能性を開く」と語っている。また、これまでトイビジネスで米国のエンドユーザーにオンタイムでコンテンツ製品を届けるのは困難だったが、遊べる空間やガシャポンの設置で日本のコンテンツ製品を米国の消費者に早いスピードで届けることが可能となる。
BMOスタジアムはサッカー観戦客2万2,000人を収容できる大型スタジアムで、LAFCだけでなく、女子サッカー、エンジェルシティFCのホームフィールドとしても知られるほか、サッカー観戦だけでなく、ミュージックコンサートや多くの地元イベントで活用されている。ロサンゼルスは2026年のサッカーワールドカップや2028年の五輪開催都市で、スポーツを核としたビジネスの可能性が高い地域としても注目されている。
(注)バンダイナムコホールディングスUSA社とバンダイナムコ、トイ&コレクティブルズ・アメリカ社
(サチエ・ヴァメーレン)
(米国、日本)
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