自由アルゼンチン再建債シリーズ3も全額落札

(アルゼンチン)

ブエノスアイレス発

2024年05月31日

アルゼンチン中央銀行は5月23日、自由アルゼンチン再建債(BOPREAL)シリーズ3の第9回入札の結果を公表し、BOPREALシリーズ3の発行額30億ドルの全てが落札されたことを明らかにした。シリーズ3の全額の落札には、2月28、29日に第1回入札が行われてから2カ月以上の時間を要した(添付資料表参照)。

第9回入札で落札されたBOPREALの額面金額は6,000万ドル。それに対して滞留輸入債務を抱える企業からの応札が3,080万ドル分、未払い配当金を抱える企業からの応札が6,010万ドル分だった。

BOPREALの全シリーズの発行額100億ドルの全てが落札されたことについて、中銀は「斬新な手段によって対外債務残高を大幅に削減することができ、同時に、市中に流通するかなりの量のペソを吸収することができた」と評価した。

入札で取得したBOPREALは、流通市場で売買することができる。5月29日付の現地紙「エル・クロニスタ」(電子版)によると、BOPREALは流通市場において、アルゼンチンのドル建て国債よりもボラティリティーが少なく、金利が低いことから、市場では保守的な資産と見なされ、投資家に新たな機会を提供している、とのアナリストの見方を報じている。

(西澤裕介)

(アルゼンチン)

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