米シカゴで食品安全サミット開催、FDA、USDA、CDCも一堂に参加
(米国)
シカゴ発
2024年05月14日
フード・セーフティー・マガジンは5月6~9日、米シカゴ郊外ローズモントで、「食品安全サミット(FOOD SAFETY SUMMIT)」を開催した。同サミットは、食品安全関係の主要メディアの1つフード・セーフティー・マガジンのほか、食品安全に関係する企業・関係団体などがスポンサーとなって開催され、2024年で26回目となる。
同サミットでは、食品安全に関する実務的なものから、話題となっている事項までさまざまなテーマで30のセミナーが開催された。「トレーサビリティー-ベストプラクティスの共有」と題したセミナーでは、2026年1月に施行が迫る食品トレーサビリティー規則(米FDA、カジノ 無料 ゲーム)について、米国食品医薬品局(FDA)、全米レストラン協会(NRA)、小売り大手ウェグマンズ、コンサルタント企業など関係者が一堂に会して、それぞれの対応状況などを共有した。FDAはQ&Aや、規制の例外規定が適用されるかが分かるエグゼンプションツールなどを紹介した一方で、NRAはレストラン向けの規制適用評価ツールやガイダンスを策定したことを紹介した。
セミナーの最後にはリアルタイムで参加者アンケートがとられ、参加した製造事業者、レストラン、小売りなどの関係事業者約1,000人のうち、規制対応済みと回答した者は8%、対応に向けて動き出していると回答した者は36%と、対応できていない事業者が多いことが浮き彫りとなった。
最終日に行われた食品安全に関係する政府機関の対談企画では、FDA、米国農務省(USDA)、米国疾病予防管理センター(CDC)の幹部が一堂に会し、食品安全に関する主要課題についてフリートークが行われた。乳牛の高病原性鳥インフルエンザウイルス(HPAI)感染が確認された件が話題の中心に上がり、意見交換の中では「FDA、USDA、CDCが協力して研究を進めている。関係法令に従って供給される商業用の牛乳については安全で、未殺菌の牛乳(生乳)の摂取は従来どおり控えるべき」とのアナウンスがあらためてなされた。乳牛のHPAI感染については、感染事例が米国で3月に初確認されて以降、乳牛からヒトへのHPAI感染の事例も報告されており、農業界のみならず一般市民含めて大きな関心事となっている。
(冨樫達也)
(米国)
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