ミッドクロップのカカオ豆出荷開始、生産者価格を58.26%引き上げ
(ガーナ)
アクラ発
2024年04月19日
ガーナ・カカオ公社(COCOBOD)は4月5日、2023/2024収穫年度(2023年10月1日~2024年9月30日)のミッドクロップ(2024年4月1日~2024年9月30日)におけるカカオ豆の生産者価格を58.26%引き上げ、1トン当たり3万3,120ガーナ・セディ(約38万880円、1ガーナ・セディ=約11.5円)(改定前は2万928ガーナ・セディ)と発表した。生産者価格の改定は、国際市場でのカカオ価格上昇に対応することを理由としている。
また、隣国コートジボワールが4月2日、生産者価格を50%引き上げ、1トン当たり150万CFAフラン(約37万5,000円、1CFAフラン=約0.25円)(改定前は100万CFAフラン)と発表しており(関連ブラック ジャック ランキング)、ガーナでは、より高い価格を設定することで、農家がコートジボワールに密輸出することを防止するための措置を取ったとみられる。COCOBODは、前2022/2023年シーズンにおいて、密輸出と違法な金の採掘(現地ではガラムセイとして知られる)によるカカオ農地の減少のため、約15万トンのカカオ豆の損失を報告している。
カカオ豆の世界的な供給不足は続いており、2023/2024年シーズンが始まってから2024年2月4日までのガーナにおけるカカオ豆の購入量は35万1,000トンで前年同期比35%減となった。同期間におけるコートジボワールの出荷量は105万1,000トンで、34%減で推移している(供給逼迫でブラック ジャック)。
2023年12月から2024年2月にかけて、カカオ豆の主要な産地である西アフリカ地域でハルマッタン(注)による天候不順などの影響を受け、価格が高騰している。2024年2月の国際市場平均価格はロンドンが6,146ドル/トンで前年同月比147%高く、ニューヨークは5,889ドル/トンで120%高い。
国際カカオ機関(ICCO)の2024年2月市場レビューでは、米国市場におけるガーナ産とコートジボワール産のカカオ豆の不足が報告されており、これはEUの森林破壊防止デューディリジェンス規則(欧州委、ブラック ジャック ゲーム)を見越して欧州で備蓄が進んでいるため、と一部の関係者から報告されており、規制が実施されれば、EUのバイヤーが入手できるカカオ豆の量が減る可能性がある。この規制は、2024年12月30日から大企業に適用が開始される。
(注)西アフリカで吹く貿易風。熱風ではないが、極めて乾燥しており湿気を奪う。また大量の極めて細かい砂塵(さじん)を含む。
(アチェンポン・フランク)
(ガーナ)
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