イランがホルムズ海峡で貨物船を拿捕
(イラン、ポルトガル、イスラエル、英国)
調査部中東アフリカ課
2024年04月15日
4月13日付イスラーム共和国通信(IRNA)は同日、イラン・イスラム革命防衛隊が、ホルムズ海峡付近でポルトガル船籍の貨物船「MCS Aries」を拿捕(だほ)したと発表した。同貨物船の拿捕は、4月1日のイスラエルによるシリアの首都ダマスカスにあるイラン大使館領事部への攻撃により緊張が高まっている中で起こった。イラン側は「MCS Aries」をイスラエル人実業家に関連する船だとしている(4月13日付IRNA)。
4月13日付ポルトガル外務省のプレスリリースによると、拿捕された貨物船は英国ロンドンに本社を置く「Zodiac Maritime」が所有するポルトガル船籍とし、首相府や外務省など関係当局がイラン当局へ説明を求めているという。
英国海軍関連機関の英国海運貿易オペレーション(UKMTO)は4月13日、ホルムズ海峡において、イランの対岸となるアラブ首長国連邦(UAE)のフジャイラ首長国近辺の海上で同貨物船が拿捕されたと発表した。
なお、日本は原油の約9割、天然ガスの1割弱を中東地域から輸入しており、ホルムズ海峡は日本のエネルギー調達のチョークポイントとなっている。
また、同貨物船の拿捕後、4月14日にはイランが、ドローンとミサイルによりイスラエルへの攻撃を実施した(2024年4月15日、4月15日記事参照)が、イスラエル政府はイランの攻撃の「99%を迎撃した」と発表した(ブラック ジャック ルール ディーラー。
イスラエルとハマスの衝突の詳細についてはジェトロの「特集」を参照。
(井澤壌士)
(イラン、ポルトガル、イスラエル、英国)
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