米USTR、EUによる中国の医療機器の政府調達調査を「興味深く注視」

(米国、EU、中国)

ニューヨーク発

2024年04月30日

米国通商代表部(USTR)は4月24日、中国の医療機器の政府調達政策や慣行に対して欧州委員会が調査を開始したことについて声明を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。欧州委は同日、中国が医療機器の政府調達で、応札するEU企業に対して差別的な政策や慣行を実施している疑いがあるとして、EUの国際調達措置(IPI)規則に基づいて、事実確認の調査を初めて開始すると発表していた(欧州委、ブラック ジャック コツ)。

USTRのキャサリン・タイ代表は声明で、欧州委の調査を「興味深く注視する」と述べた。また、米国とEUは、米国EU貿易技術評議会(TTC)のグローバル通商課題ワーキンググループの下、中国が医療機器を含むさまざまな分野で実施している措置、すなわち中国の製品や企業を不当に有利にし、中国市場で外国製品を駆逐する非市場的な政策や慣行に対して、特定や対処のための広範な取り組みを行ってきたと続けた。TTCは、民主的価値に基づいて新興技術や貿易面での課題に対応する新たな協力枠組みとして、2021年の米EU首脳会談で設立に合意し(関連ブラック ジャック ディーラー)、これまでに6回開催されている()。

タイ代表はまた、EUのIPI規則が米国の1979年貿易協定法(TAA)と同様に、中国が追求する不公正な政府調達に関する政策や慣行へ対処する通商上の手段になり得るとも述べた。TAAは、WTOの政府調達協定加盟国や米国との自由貿易協定(FTA)締結国を「指定国」として、政府調達での内国民待遇を約束する(注)。一方で、USTRによると、諸外国が互恵的な政府調達機会を米国企業に提供するよう促すため、米国はTAAによる指定国以外からの政府調達を禁止する。

なお、USTRは、外国の通商慣行が貿易協定に違反している場合や、不合理・差別的で米国の商業に負担または制限を与えている場合に、輸入制限措置を課す権限を認める1974年通商法301条に基づき、中国に対して追加関税を賦課している(2023年12月27日記事参照)。最近では、中国の海事・物流・造船分野での行為や政策、慣行に対して、通商法301条に基づく調査を開始した(米USTR、オンライン カジノ)。米通商専門誌「インサイドUSトレード」(4月24日)によると、米政府は、不公正または市場歪曲(わいきょく)的とみなす中国の慣行に対して、EUを筆頭に同盟国に対して、より積極的に取り組むよう働きかけている。

(注)TAAの指定国は特定の条件の下で、政府調達のバイ・アメリカンの適用が除外される。

(赤平大寿)

(米国、EU、中国)

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