英外相、中東訪問、イランに対しては新たな制裁を発表
(英国、イラン、イスラエル、中東)
ロンドン発
2024年04月26日
英国の外務・英連邦・開発(FCDO)相のデービッド・キャメロン氏はイスラエルとパレスチナ自治区を4月17日に訪問した。イスラエルでは、同国のベンヤミン・ネタニヤフ首相、アイザック・ヘルツォーク大統領およびイスラエル・カッツ外相と会談し、同国の安全保障の確保に向けた英国のコミットメントを再確認した。キャメロン氏はリシ・スナク首相がネタニヤフ首相との4月16日の電話会談で述べた「冷静さの重要性」を繰り返し述べたほか、同国の安全保障の確保に対する英国の支援を再度強調した。また、イスラエルに対して、持続可能な停戦に向けた物資の搬入と人質の救出のため戦闘の即時停止や、ガザ地区への支援物資の搬入を増やすよう呼びかけた。一方で、パレスチナ自治政府のムハンマド・ムスタファ首相との会談では、自治政府や人々への支援を再確認し、二国家解決や自治政府の行政改善のために協力するとしている。
訪問に先立つ4月15日には、スナク首相は英国議会下院に対して中東の情勢について説明。同地域をより良い方向へ導くため、次の3点が不可欠だと主張していた。
- イスラエルや紅海などの地域の安全確保。
- イスラエルとパレスチナ間の「二国家解決」に向けたさらなる努力。
- ガザ地区における紛争の終結および人道支援の拡大。
4月18日には、英国政府は米国と連携し、イランに対し新たな制裁を発表している。イランによる地域の不安定化に関与する軍高官7人および6機関を対象に資産凍結措置を導入する。個人については英国への渡航禁止措置も適用する、としている。
(チャウジュリー・クリシュナ)
(英国、イラン、イスラエル、中東)
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