欧州中央銀行、5会合連続で主要政策金利を据え置き、次回会合での引き下げ示唆
(EU、ユーロ圏)
デュッセルドルフ発
2024年04月12日
欧州中央銀行(ECB)は4月11日、フランクフルトで開催した政策理事会後の記者会見で、3つの主要政策金利の据え置きを決定したと発表した。3月の前回会合(ECB、主要政策金利を4会合連続据え置き、ブラック)に続き5会合連続の据え置きとなる。主要金利はそれぞれ、政策金利(主要リファイナンス・オペ金利)は4.50%、限界貸付ファシリティー金利(オーバーナイト貸し出し、翌日返済)は4.75%、預金ファシリティー金利は4.00%を維持している。
ECBは、基調的なインフレの大半の指標は弱まり、賃金上昇も徐々に緩やかになっており、企業は利益で人件費上昇分を吸収しているとした。資金調達環境は依然として制約的であり、過去の利上げが引き続きインフレ押し下げに寄与していると続けた。
ECBのクリスティーヌ・ラガルド総裁は、記者会見で「われわれは、ECBの主要金利は進行中のインフレ抑制に大きく寄与する水準にあると考えている」として、「インフレ見通し、基調的なインフレの動き、および金融政策伝達の浸透の度合いに関する最新の評価が、インフレが持続的に目標に収れんしているとの確信をさらに強めるものであれば、現在の金融政策上の制限水準を引き下げることが適切だろう」として、次回の6月の政策理事会での金利引き下げの可能性を示唆した。
次回の金融政策理事会は6月6日を予定している。
(作山直樹)
(EU、ユーロ圏)
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