米GM、コロンビアとエクアドルの車両製造から撤退
(コロンビア、エクアドル、米国)
ボゴタ発
2024年04月30日
米国のゼネラルモーターズ(GM)は4月26日、コロンビアとエクアドルで行っている車両製造を終了することを明らかにした。
GMは同日付のコロンビアの販売業者向けの通知で、コロンビアの車両製造会社GMコルモトーレス(Colmotores)での製造を終了し、製造設備の解体を開始するとした。ボゴタ市にあるコルモトーレスの工場では、いすゞの商用車や、シボレーブランドの「JOY」などが製造されていた。なお、GMは車両の販売やファイナンス事業については継続するとしている。
また、GMコルモトーレスは同日、GMがエクアドルのキト市でピックアップ「D-MAX」などを製造するオムニブスBB(Omnibus BB)でも、8月末に車両製造を終了することをウェブサイト上で明らかにした。撤退の理由は、次世代自動車の供給に備えるための組織再編と説明しているほか、設備のキャパシティーに対する稼働率がコロンビアで9%、エクアドルで13%にとどまっていることも挙げている。
コロンビア自動車協会(ANDEMOS)によると、2023年の同国の自動車販売台数は18万6,826台だった。さらに、コロンビア自動車部品製造者協会(Acolfa)の生産統計によると、GMコルモトーレス、SOFASA(ルノー車を製造)、日野モータース・マニュファクチャリング・コロンビアの3社の全てのデータがそろった2021年に、国内で6万2,099台の製造実績があり、うちGMコルモトーレスは約1万7,113台と28%を占めた。Acolfaの統計による翌2022年のGMコルモトーレス生産台数は1万3,382台だが、乗用車「Spark」「Beat」の製造が激減し、全生産台数の94%がいすゞの商用車となっていた。
また、エクアドル自動車企業協会(Aeade)によると、同国の2023年の自動車販売台数は13万2,402台、エクアドル自動車産業会議所(Cinae)によると、同年の国内生産台数は2万1,789台だった。
(豊田哲也)
(コロンビア、エクアドル、米国)
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