ブラック ジャック ディーラー ルール満、今後拡大の可能性

(中東、アフリカ)

調査部中東アフリカ課

2024年04月30日

国際エネルギー機関(IEA)が4月18日、「2024年の世界の電気自動車(EV)の展望」と題したレポートを発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。現在は中東やアフリカ地域ではEVが少なく、自動車販売全体の1%未満であるものの、今後、中国メーカーの台頭により、販売台数が伸びる可能性を示唆した。なお、レポートによると、2023年の世界のEV販売台数は前年比35%増の約1,400万台で、その割合は自動車販売台数全体では前年の14%から増加し、18%に達した。また、2024年には約1,700万台に達し、世界で販売される自動車の5台に1台がEVになるとしている。

レポートでは、ウズベキスタンの中国メーカーとの合弁会社を例に、今後の中東やアフリカでのEV市場拡大の可能性を述べられている。中東では、EVの輸入関税が内燃エンジン車に比べて大幅に低いことから、ヨルダンが販売台数のシェア45%以上と最も高く、アラブ首長国連邦が13%と続く。また、イスラエルでは2025年までにすべての市営バスを電動化させるとしている。

アフリカでは2Ws(注1)のバッテリー交換技術への投資が増加している。ルワンダとケニアに拠点を置くAmpersand(注2)は毎月14万件のバッテリー交換を行い、スタートアップのSpiro(注3)はEVの普及と1,000以上のバッテリー交換所の資金提供のために2023年に約6,000万ドルを確保した。

中東アフリカの自動車販売は増加

国際自動車工業連合会(OICA)によると、2023年度のEV以外の種類を含む自動車全体の販売は、世界では前年比11.9%増の9,272万台だった。アフリカにおける2023年の自動車の販売台数は、前年比2.4%減の約105万台となった。

中東アフリカの国別の販売をみると、トルコが最大で、サウジアラビア、南アフリカ共和国の順だった。中東アフリカの主要国の2023年の販売台数は次のとおり。

  • トルコ:約129万台(前年比55%増)
  • サウジアラビア:76万台(前年比23.1%増)
  • 南アフリカ共和国:53万台(前年比3.4%増)
  • イスラエル:36万台(前年比24.7%増)
  • アラブ首長国連邦(UAE):26万台(前年比24.9%増)
  • モロッコ:16万台(前年比0.1%増)
  • クウェート:13万台(前年比17.6%増)

なお、エジプトでは外貨不足による輸入規制などにより、前年比51%減で8万台となった。ちなみに、日本では13.8%増の478万台の販売だった。

また、2023年の日本からの自動車の輸出台数は、UAE、サウジアラビア、南アの順に多い()。

(注1)自動車の操舵(そうだ)方法の1つで、後輪に操舵軸を追加して、その軸を中心に後輪を転舵させることで、後輪に舵角を付与してスリップ角を発生させる。

(注2)2016年に設立されたアフリカ発の電気輸送エネルギー会社。

(注3)2019年に「M Auto Electric」として設立。2022年に現在の企業名となり、持続可能な長期エコシステムを提供する。

(井澤壌士、加藤皓人)

(中東、アフリカ)

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