第1四半期の乗用車生産台数は過去最高を記録

(チェコ)

プラハ発

2024年04月24日

チェコ自動車工業会の4月18日の発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによると、2024年第1四半期(1~3月)の国内乗用車生産台数は前年同期比11.5%増の39万4,443台で、第1四半期での過去最高を記録した(添付資料図参照)。

第1四半期の実績に関して、同工業会のマルチン・ヤーン会長は「チェコ経済における自動車産業の意義と貢献度を証明するもの」と満足の意を表明した。また、「世界的に競争力のあるチェコ自動車産業の生産環境を今後も維持していかなければならない」と強調した。

2024年第1四半期における実績をメーカー別にみると、最大手のシュコダ・オート(フォルクスワーゲングループ)の生産台数は24万3,322台で、前年同期比5.0%増と堅調な伸びを示した(添付資料表参照)。同社は1月17日に、北東部クバシニ工場でスポーツ用多目的車(SUV)「コディアック」の第2世代モデルの量産を開始したと発表した。これに先立ち、4,900万ユーロを投じて製造ラインと溶接施設の近代化を行っている。さらに、1月29日には北部ムラダー・ボレスラフ本社工場で、Cセグメント車「スカーラ」とクロスオーバーSUV「カミック」の改良モデルの生産を開始したと発表した。トヨタ・モーター・マニュファクチャリング・チェコ(TMMCZ)の生産台数は、前年同期比89%増の6万3,921台で、生産台数の約半数を「ヤリス」のハイブリッド車が占めた。自動車工業会は「TMMCZではフル稼働状況が継続しており、製造計画の達成に成功している」とコメントしている。3メーカー中で唯一、生産台数が減少した(前年同期比1.2%減)現代チェコの生産台数は8万7,200台だった。

第1四半期の電気自動車(EV)の生産台数は、バッテリー電気自動車(BEV)が1万9,243台(前年同期比35.7%減)、プラグインハイブリッド車(PHEV)が7,778台(31.7%減)で、計2万7,021台(34.6%減)にとどまった。全生産台数に占めるEVの割合は6.9%で、前年同期の11.7%、前四半期(2023年10~12月)の12.3%から大幅に減少した。EV生産台数をメーカー別にみると、シュコダ・オートが1万2,691台(43.0%減)、現代チェコが1万4,330台(24.8%減)だった。

(中川圭子)

(チェコ)

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