タタやルネサスが関わる半導体3事業の起工式開催、モディ首相も参加
(インド、日本)
アーメダバード発
2024年03月19日
インド政府が2月29日に事業を承認した大手財閥タタ・グループや日本の半導体大手ルネサスエレクトロニクス、台湾の力晶積成電子製造(PSMC)などが関与する3件の半導体関連事業(ブラック ジャック ゲーム)の運営会社は3月13日、それぞれの工場の起工式を開催した。3拠点をオンラインで結び、ナレンドラ・モディ首相も参加した。
モディ首相が2023年6月に訪米した際に公表された米国マイクロン・テクノロジーによるグジャラート(GJ)州サナンド進出計画で、覚書締結式、用地割り当て、起工式が極めて短期間で進められたのと同様に、今回の3件も事業承認の発表から起工式まで約2週間という異例の速さだった。インドの中央・州政府の半導体分野への期待の高さと、無料 カジノ ゲーム発信の巧みさがうかがえる。
今回の3事業のうち1件目は、地場ムルガッパ財閥系のCGパワー・アンド・インダストリアルソリューションがルネサスエレクトロニクス、タイのスターズ・マイクロエレクトロニクスと合弁会社を設立した半導体後工程の組み立て・テスト受託工場(OSAT)。同合弁会社は今後5年間で760億ルピー(約1,368億円、1ルピー=約1.8円)を投資する。GJ州アーメダバード近郊のサナンドII工業団地に工場を設立し、生産能力は1日当たり1,500万個へと増強する予定。ルネサスによると、同工場ではQFN(Quad Flat No-lead Package)やQFP(Quad Flat Package)(注1)などの従来型パッケージから、FC-BGA(Flip Chip Ball Grid Array Package)、FC-CSP(Flip Chip Chip Scale Package)(注2)などの先端パッケージまで、自動車、IoT(モノのインターネット)、第5世代移動通信システム(5G)など、さまざまな用途に向け、幅広い製品を製造する(3月1日付プレスリリース)。
2件目は、タタ・エレクトロニクスがPSMCと提携し、総額9,100億ルピーを投じてGJ州中部ドレラに半導体の前工程の工場を設立するもの。タタによると、PSMCとの提携で、28ナノメートル(nm)、40nm、55nm、90nm、110nmといった幅広いノードの技術対応が可能になる。月産能力はウエハー5万枚で、データ分析と機械学習を導入した次世代人工知能(AI)対応の最先端工場となる。同工場では、電源管理集積回路(PMIC)、マイクロコントローラー・ユニット(MCU)、高性能コンピューティング・ロジックなどの半導体を製造し、自動車、データ・ストレージ、ワイヤレス通信、AIの分野で高まる需要に対応する(2月29日付プレスリリース)。
3件目は、タタ・セミコンダクター・アセンブリー・アンド・テス(TSAT)によるOSAT工場で、アッサム州モリガオンで着工した。
(注1)QFNはリードレス構造で、端子が各辺に1列のみのパッケージ、QFPはパッケージの4辺からL字型のリードが出ているもの。
(注2)FC-BGAは、パッケージ基板に半導体を下向きに接続し、ボールまたはバンプが3列3行以上の列または格子状に存在するパッケージ。FC-CSPはそれを小型化したもの。
(古川毅彦)
(インド、日本)
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