国立開発銀行、法人向けEV・FCV購入支援制度を開始
(チェコ)
プラハ発
2024年03月28日
チェコの国立開発銀行(NRB)は3月18日、法人などを対象にしたバッテリー式電気自動車(BEV)と燃料電池車(FCV)の購入支援プログラムを開始した。BEVとFCVの購入のほか、電気自動車(EV)充電器の設置を対象に、NRBが融資保証と助成金を提供する。同プログラムは、個人事業主、中小企業、大企業のいずれも利用できるが、個人は対象外。また、公共利用向けのEV充電器や水素充填設備も支援対象外となっている。
プログラムの支援内容は次の4点
- BEVもしくはFCVの購入に関する融資の保証
- EV充電器の設置に関する融資の保証
- BEVもしくはFCVの購入に関する助成金の支給
- EV充電器の設置に関する助成金の支給
2.以下の支援適用は、1.を受けることが条件で、充電器の設置のみ、あるいは助成金のみの申請は不可。
同プログラムの主な申請条件と手続きは次のとおり。
- 申請者はBEVもしくはFCVの購入に際して、NRBが指定する銀行あるいは各自動車メーカーの販売金融子会社と融資契約を締結する。ただし、BEVの乗用車購入の場合は、購入価格が税抜きで150万コルナ〔約975万円、1コルナ=約6.5円(3月25日チェコ国立銀行為替レート)〕以下であることが条件となる。
- EV充電器を設置する場合も、NRBの指定事業者と融資契約を締結する。ただし、購入車両数を超える充電器の設置は支援の対象にならない。
- 融資契約書を含む必要書類を添えて、融資保証申請書をNRBに提出する。
- NRBが申請書類を審査し、融資保証を提供する。融資保証提供者に対しては同時に助成金も支給する。
融資契約額は一定枠に限定されており、NRBはその最大70%を最長で5年間、手数料なしで保証する。一方、助成金額はNRBが定める上限額以下で、かつ車両購入費用(充電器設置の場合は設置費用)と融資契約額との差額以下でなければならない。融資契約額と助成金額は添付資料表1、2のとおり。
同プログラムの申請受付期間は2025年9月30日まで。政府は国家復興計画(関連オンライン カジノ ブラック)予算から総額19億5,000万コルナ(うち16億5,000万コルナが車両購入向け、3億コルナが充電インフラ整備向け)を割り当てる。産業貿易省がチェコ・リース取引・融資連盟のヤナ・ハヌショバー会長のコメントとして公表したところによると、同協会はプログラム枠内の融資契約締結件数は毎月BEV 500台分程度になると予測している。
(中川圭子)
(チェコ)
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