カード ゲーム ブラック ジャック、ジェトロが視察
(タイ)
バンコク発
2024年03月05日
ジェトロは2月27日、タイ南部のカード ゲーム ブラック ジャックを調査した。同構想は、アンダマン海側とタイ湾側の港湾間で物資を陸上輸送することを目的に、チュムポーン県(タイ湾側)とラノーン県(アンダマン海側)を道路と鉄道で結ぶ計画だ(2023年11月2日記事参照)。従来議論してきた構想だが、2023年10月16日に構想の継続を閣議承認した。
カード ゲーム ブラック ジャック実現に向けた動きは、2023年9月にセター・タビシン新政権になってから特に活発化している。政府は米国や中国など世界各地でカード ゲーム ブラック ジャックに参画すべく、企業に投資を呼びかけ、同年12月に東京で開催された「日タイ投資フォーラム」でも、重要なインフラ開発計画として紹介した()。最近ではパーンプリー・パヒットターヌコーン副首相兼外相がインドのスブラマンヤム・ジャイシャンカル外相と会談し、カード ゲーム ブラック ジャックへの投資を呼びけた。
カード ゲーム ブラック ジャックは、(1)タイ湾側のチュムポーン県のレームリウ岬と、アンダマン海側のラノーン県のレームアオアン岬にそれぞれ1,940万TEU(1TEU=20フィートコンテナ換算)、1,380万TEUのコンテナ処理能力を持つ深海港、(2)総距離89.35キロに及ぶ高速道路、鉄道、パイプラインの輸送経路の開発から成る。2026年までに詳細な設計などを固め、2040年完成を見込む。総投資額約1兆バーツ(約4兆円、1バーツ=約4円)の壮大な構想で、新政権も注力している。
カード ゲーム ブラック ジャックの概要図(タイ商務省提供)
ジェトロは今回の視察でまず、現在稼働しているラノーン港を訪問した。同港担当者によると、ラノーン港は輸出にはほとんど使用されておらず、主にミャンマーからリサイクル用の空き缶(チョンブリー県の工場に運搬)や飼料用のコーンなどを輸入している(週4便)。ミャンマーでの内戦激化に伴い、これまでメソット国境(タイ~ミャンマー)などから輸入していた貨物がラノーン港に輸入されているという。同担当者によると、「(バンコクの)クローントイ港に比べて非常に閑散とした状況だ」という。水深も8メートルと浅く、寄港できる船の大きさも限られる。ただし、カード ゲーム ブラック ジャックで開発される深海港は、ラノーン港を拡張するのではなく、同港から約60キロ南のレームアオアンに新設する予定。その場合、ラノーン港はコンテナヤードでの保管などを中心に補助的な役割を担う見通しだが、新港の具体的な開発計画は定まっていないという。
ラノーン港での荷下ろし(ジェトロ撮影)
視察では次に、陸上輸送の道路や鉄道が開発される予定の経路を通り、チュムポーン県レームリウ岬へ向かった。開発予定地は、片側3車線の高速道路、標準軌と狭軌(メーターゲージ)の線路合計4本、パイプラインや一般道路も併設する予定となっている。現在の道路は片側1車線の山間を抜ける経路となっており、カーブが多く、高低差が激しい地点も散見されたことから、このような複数種類の幅広な陸上輸送リンクの開発は高度な技術が求められそうだ。
陸上輸送リンクが計画される道路(ジェトロ撮影)
陸上輸送リンクのイメージ(タイ商務省提供)
道路沿いにはランドブリッジ構想に反対する看板も幾つか見られ、地元住民の反発も少なくないことが分かった。カード ゲーム ブラック ジャック実現に向けては、用地取得などの調整が難航する可能性も考えられる。
(藤田豊)
(タイ)
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