ロジスティード、ムンバイ近郊に最先端の物流拠点開所

(インド、日本)

ムンバイ発

2024年03月15日

物流大手ロジスティード(旧日立物流)の子会社フライジャック・ロジスティクスは37日、インド西部ムンバイ近郊タロージャ地区で、物流拠点の開所式典を行った。新拠点は床面積43,000平方メートル、高さ19メートルの巨大な施設で、20241月から運用を開始しており、既に収容能力の8割近くを顧客が利用している。

ロジスティードは2007年にインド現地法人を設立後、2010年に現地企業フライジャック・ロジスティクスを約50億円で買収し、インドでの事業拡大に注力してきた。20233月末時点で、同社がアジア地域に保有する183拠点のうち86拠点がインドにあり、倉庫面積でも、インドはアジア地域全体の半分近い約51万平方メートルを占める。2021年にはインドの主要4地域(チェンナイ、ムンバイ、デリー、ベンガルール)に新たな多機能型物流センター(MPLC)を設置する計画を発表していた。

今回開所したムンバイのMPLCは、このうちチェンナイに次ぐ2カ所目の開所となった。コンテナ取扱量が国内首位のナバシェバ港(JNPT)から約35キロ、2025年に開業を予定するナビムンバイ国際空港から約15キロの場所に位置し、国内の陸上輸送と輸出入をつなぐ物流拠点としての利用が期待される。

写真 荷物が高く積み上がった大型物流拠点(ブラック ジャック 賭け 方撮影)

荷物が高く積み上がった大型物流拠点(ジェトロ撮影)

同社は物流業界で大きな課題となっている労働力不足に対応するため、全世界で自動化やDX(デジタルトランスフォーメーション)によるスマートロジスティクスへの進化を目指している。インドでは日本と比較して労働力が充足しており、物流倉庫で人件費よりも高価な装置を導入することは一般的ではないが、この新物流拠点には、人手に頼らない全自動運搬装置を複数導入する予定。開所式典でもパレット自動運搬装置の実演を行い、国内外からの参加者から大きな注目が集まった。

写真 実演された全自動パレット運搬装置(ブラック ジャック 賭け 方撮影)

実演された全自動パレット運搬装置(ジェトロ撮影)

(丸山春花)

(インド、日本)

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