有権者の半数弱はバイデン氏と他の民主党候補者との交代期待、2024年米大統領選世論調査
(米国)
調査部米州課
2024年02月19日
米国の2024年11月の大統領選挙で、民主党候補のジョー・バイデン大統領が高齢のため、有権者の半数近くは同氏が他の民主党候補者に代わる可能性を感じていることが最近の世論調査でわかった。
ニュージャージー州のモンマス大学は2月15日、2024年大統領選挙に関する世論調査結果(注1)を発表した。それによると、バイデン氏が大統領選挙で他の民主党候補に代わる可能性について聞いたところ、「非常に高い」が20%、「やや高い」が28%と、合計で半数近くが可能性を感じている。一方、共和党のドナルド・トランプ前大統領が他の共和党候補に代わる可能性については、3割強(「非常に高い」10%、「やや高い」22%)だった。他の候補者に代わる理由としては、バイデン氏は高齢、トランプ氏は起訴されている事件で有罪となる可能性が指摘された。
マサチューセッツ州ボストンのエマーソン大学が2月に実施した世論調査(注2)でも、「バイデン氏の年齢が同氏への投票に深刻な疑念を生じさせる」が58%(民主党支持者は45%)、「トランプ氏の刑事告訴が同氏への投票に深刻な疑念を生じさせる」が57%(共和党支持者は30%)といずれも過半が疑念を示した。バイデン大統領の支持率は42%で、1月の調査時から変化はなかったが、同大学の世論調査担当のスペンサー・キンボール事務局長は「無党派有権者の支持率が37%から34%と数ポイント減少しており、これは2023年11月以来上昇傾向にあったバイデン大統領の支持率の低下を反映している」と指摘する。
バイデン氏に代わる民主党候補として有力視されるカマラ・ハリス副大統領、ギャビン・ニューサム・カリフォルニア州知事、グレッチェン・ウィットマー・ミシガン州知事と、トランプ氏の大統領選挙での直接対決を想定した問いでは、トランプ氏対ハリス氏(46%、43%)、トランプ氏対ニューサム氏(46%、36%)、トランプ氏対ウィットマー氏(45%、33%)のいずれも、トランプ氏の支持率が各氏を上回った。
(注1)実施時期は2月8~12日、対象者は全米の登録有権者822人。
(注2)実施時期は2月13~14日、対象者は全米の登録有権者1,225人。
(松岡智恵子)
(米国)
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