ブラック ジャック アプリ、EV販売も急増
(マレーシア)
クアラルンプール発
2024年02月19日
マレーシア自動車協会(MAA)は1月16日、2023年の新車販売台数が前年に続き過去最高を更新し、前年比10.9%増の79万9,731台にのぼったと発表した。2年連続で70万台を超える新車販売台数を記録した。最大の要因は、自動車の売上税免税措置(2022年6月22日記事参照)が、2023年3月31日までの登録車を対象としていたことが挙げられる。新車販売台数の内訳は、乗用車が71万9,160台(12.0%増)、商用車が8万571台(2.0%増)となった(添付資料表1参照)。
国民車メーカーの市場占有率は引き続き6割を維持
2023年の販売台数をメーカー別にみると、前年に引き続き、プロドゥア(第2国民車)は33万325台(17.1%増)で、41.3%のシェアを占めた(添付資料表2、図参照)。同社としても販売台数は過去最高を記録し、特に「ベザ」「アジア」「マイヴィ」といった車種への旺盛な需要に牽引されたとみられる。一方、第1国民車メーカーのプロトンは11.0%増の15万975台を売り上げ、シェア18.9%で2位を維持した。国民車メーカー2社が乗用車部門で66.9%のシェアを占め、シェアは前年より1.8%ポイント拡大した。
日系メーカーの販売台数をみると、順位はほぼ前年と同様だった。3年連続で3位を維持したトヨタは、前年比7.0%増の10万8,107台(シェア13.5%)だった。他方、ホンダの販売台数は微減し、0.3%減の8万27台となった。同様に、三菱も8.9%減の2万3,177台だった。
2023年の自動車生産台数は、前年比10.3%増の77万4,600台だった(添付資料表3参照)。全体の9割を占める乗用車が72万4,891台と11.5%増加した一方で、商用車は4.6%減の4万9,709台となった。
2024年は落ち込むも70万台超えの見通し、EVに対する期待高まる
MAAは、2024年の新車販売台数が前年比7.5%減の74万台になると予測している。主な原因として、中東地域で戦争や地政学的緊張が続いていることによる世界経済の先行き不透明さが挙げられている。他方で、マレーシア国内では電気自動車(EV)への関心が高まっている。2023年のEV〔ハイブリッド車(HEV)、プラグインハイブリッド車(PHEV)、バッテリー式電気自動車(BEV)を含む〕の販売台数は3万8,214台で前年比69.2%増と急増し、販売総数に占めるシェアは4.8%となった。2024年には、政府の支援や新モデル投入により、EVに対する需要と関心がさらに拡大することから、販売総数に占めるシェアも9~10%に拡大するとMAAは見込んでいる。
(ニサ・モハマド)
(マレーシア)
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