欧州ヒートポンプ業界、ブラック ジャック ランキング、背景に販売減速

(EU)

ブリュッセル発

2024年02月02日

欧州ヒートポンプ協会(EHPA)は1月30日、60以上の関連企業・団体と連名で、欧州委員会に対し「EUヒートポンプ行動計画」の早期発表を要請した(プレスリリース外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。EHPAによると、欧州委はヒートポンプ市場の成長促進に向けた行動計画を2024年第1四半期(1~3月)に発表する予定だったが、6月の欧州議会選挙後に延期した。

欧州のヒートポンプ販売数は、2022年は前年比38%増と好調だったが(2023年2月21日記事参照)、2023年は下半期(7~12月)に前年同期比2桁減まで減速した。欧州ではガス価格が低下する一方、電力価格は高止まりしており、化石燃料のみを使用する暖房への減税措置などが講じられている。EHPAは、これらの措置が消費者心理や企業の景気予測に影響し、販売減少につながったと分析。ヒートポンプや関連部品製造企業は2022~2025年に工場建設や研究開発などのため70億ユーロを投資予定だが、行動計画の発表の遅れはこの投資の計画倒れや、約16万人の雇用に影響を及ぼす可能性があると懸念する。EHPAは2024年1月22日にも、他の産業団体やNGO、シンクタンクなど19団体と同内容の要請書を欧州委に送付している(プレスリリース外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。

EUは、「リパワーEU」()や欧州グリーン・ディール産業計画(規制緩和策(1)トランプ ゲーム ブラック ジャック)の一環として、再生可能エネルギーを活用するヒートポンプの導入を促進し、冷暖房設備での化石燃料の使用削減を目指している。欧州委はEUヒートポンプ行動計画について、(1)バリューチェーン全体の連携強化、(2)エンドユーザーへのわかりやすいブラック ジャック ランキング提供や労働者の関連スキル取得支援、(3)関連法令の整備、(4)企業や消費者向けの資金支援の4分野に関連する施策を示すとしている。これに対し産業界も、行動計画が活力あるEUのヒートポンプ市場の形成に必要と期待してきた。米国やアジア諸国ではクリーン技術やヒートポンプ技術への支援が加速しており、EHPAは行動計画の発表延期がEU企業の競争力を低下させる可能性があると指摘。行動計画の早期発表を要請すると同時に、産業界も策定に向けた議論に参加し、できる限り支援すると述べた。

(滝澤祥子)

(EU)

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