ホンダとGMの合弁会社、米ミシガン州で燃料電池システムの生産開始
(米国、日本)
シカゴ発
2024年02月01日
ホンダと米国ゼネラルモーターズ(GM)は1月25日、両社の合弁会社フューエルセル・システム・マニュファクチャリング(FCSM)が燃料電池システムの生産を開始したと発表した。FCSMは両社の8,500万ドルの共同投資によって2017年1月に設立された燃料電池システムを製造する自動車業界初の合弁会社で、米ミシガン州デトロイト郊外にあるGMの既存のバッテリーパック製造工場内に設置された。この7万平方フィート(約6,500平方メートル)の製造工場では、既に80人の雇用を創出しており、FCSMで製造する燃料電池システムは、両社がさまざまな製品用途や事業で採用する予定だ。
ホンダとGMは2013年から次世代燃料電池システムの共同開発に着手している。両社は協業を通じ、規模効果を生かして調達先の共通化、高価な貴金属の使用削減などによって、製造開発のコスト削減に注力した。新しい燃料電池システムは、ホンダが2019年に発売した燃料電池自動車(FCEV)「2019年型ホンダ・クラリティ・フューエルセル」の燃料電池システムと比較すると、製造コストが3分の1になるという。
なお、ホンダは新しい燃料電池システムについて、FCEV、商用燃料電池自動車、定置用発電所、建設機械分野を中心に実用化を目指すと発表している。同社によると、2024年にオハイオ州のホンダ・パフォーマンス・マニュファクチャリング・センターで製造する新型CR-V FCEVを発売予定で、これは米国で製造される唯一のFCEVとなる。
水素に関する開発は、2023年10月にバイデン政権が総計70億ドルの資金を提供する7つの水素ハブを選定したことから(バイデン米政権、ブラック ジャック)、市場に一定の見通しが立ち、各社が水素関連の計画へ注力するようになっている(オートモーティブ・ニュース1月25日)。
(星野香織)
(米国、日本)
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