米大統領選挙共和党予備選、トランプ前大統領がサウスカロライナ州でも勝利
(米国)
アトランタ発
2024年02月27日
米国サウスカロライナ州で2月24日、2024年大統領選挙に向けた共和党予備選挙が行われた。これまでのアイオワ州、ニューハンプシャー州、ネバダ州での共和党予備選挙(2024年2月9日記事参照)に続き、ドナルド・トランプ前大統領が勝利した。
サウスカロライナ州選挙委員会によると、開票率100%で、得票率はトランプ氏が59.79%、対抗馬のニッキー・ヘイリー元国連大使は39.52%だった。2011年から2017年まで同州知事を務めたヘイリー氏は、地元でも敗れるかたちとなった。
2004年以降、予備選挙に進出した候補者のうち、地元で敗れたのは4人しかおらず、さらに地元での敗北後も選挙戦を継続したのは2人のみだ(CNNポリティクス2024年2月25日、注1)。一方で、ヘイリー氏は2月24日、自身のウェブサイトで「サウスカロライナ州では約40%の票を獲得した。ニューハンプシャー州でも同程度だった」「40%という数字は決して小さな数字ではない」「トランプ氏もバイデン氏も米国民の大多数が不支持である以上、私はこの戦いをあきらめない」と選挙戦継続の意思を表明した。
ヘイリー氏は、ニューハンプシャー州での予備選で10ポイントほどの差に近づいた勢いの再現を目指し、予備選が集中する3月5日のスーパーチューズデー(注2)に望みを託しているが、スーパーチューズデーに予備選が行われるマサチューセッツ州やバーモント州といった穏健派共和党議員を指名した歴史を持つ州でさえ、世論調査ではトランプ氏がヘイリー氏を圧倒しており、ヘイリー氏にとっては厳しい情勢だ(政治専門誌ポリティコ2024年2月24日)。
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(注1)2004年以降で、地元で敗れたのは2004年のデニス・クシニッチ氏(民主党)、2008年のロン・ポール氏(共和党)、2016年のマルコ・ルビオ氏(共和党)、2020年のエリザベス・ウォレン氏(民主党)。このうち、ルビオ氏とウォレン氏は地元での敗北後、予備選から撤退した。
(注2)米国大統領選挙で予備選が集中して実施される日。大統領選に関する選挙日程は伝統的に火曜日に置かれることが多いため、「スーパーチューズデー」と呼ばれる。2024年は3月5日。
(檀野浩規)
(米国)
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