2023年の自動車販売台数は増加、生産・輸出台数は減少

(ブラジル)

サンパウロ発

2024年01月23日

ブラジルの全国自動車製造業者協会(Anfavea)の1月10日付公式プレスリリースによると、2023年の同国の自動車(乗用車、商用車、バス、トラックの合計)生産台数は前年比1.9%減の232万4,838台だった。国内販売台数(新車登録ベース)は230万8,689台で9.7%増加した。輸出台数は、アルゼンチンやチリ、コロンビア向け輸出が減少し、16.0%減の40万3,919台だった。

生産台数について、Anfaveaは、2023年1月から汚染物質の排出を削減するために大型車両に対する排ガス規制が厳格化され、新規制に対応するトラックやバスの生産コストが上昇し、生産量(12万1,133台)が37.5%減少したと説明。一方、乗用車と商用車の統計(220万3,705台)のみをみると、前年比で1.3%増の伸びがあった。

輸出台数については、Anfaveaは、メキシコが輸出先としてアルゼンチンを抜いて初めて1位となったと強調した。Anfaveaのマルシオ・レイテ会長は1月10日に行われた記者会見で、メキシコについて「近年成長している国内需要を満たすために他国からの輸入車を歓迎している」と説明した。アルゼンチンに関しては「ドル不足で(ブラジルからの輸入量が減少し)国内メーカーの生産が拡大した」と分析した。

2024年は生産・販売・輸出とも増加予測

2024年の自動車の生産台数、国内販売台数、輸出台数の見通しも発表された。Anfaveaによると、2024年の生産台数は247万台(前年比6.2%増)、国内販売台数は245万台(6.1%増)、輸出台数は40万7,000台(0.7%増)を見込む。レイテ会長は「今年(2024年)はブラジル自動車業界にとって良い1年になるだろう」と期待を表明した。その理由の1つとして、連邦政府が自動車産業の脱炭素化や競争力強化を目的に12月30日に導入した新自動車産業政策(MOVER、ブラック ジャック 勝率 ジェトロ活用事例)を挙げ、「このプログラムは投資を促進するものだ。政府が(同プログラムの中で)今後設定する燃費効率などに関して、義務的要求を達成するために膨大な投資が必要となるだろう」と述べた。

(エルナニ・オダ)

(ブラジル)

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