イスラエル国防軍はガザで予備役一部解除も、レバノンとの国境地帯で緊張高まる

(イスラエル、パレスチナ、レバノン)

テルアビブ発

2024年01月05日

イスラエル国防軍(IDF)のダニエル・ハガリ報道官は2023年12月31日の記者会見外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますで、IDFはガザへの戦力派遣と予備役制度の計画を調整しているとして、1週間以内に予備役の一部が解除される予定だと述べた。これは、ハマスとの戦闘開始以来36万人の予備役を動員したことによる経済への負担を最小限にするとともに、2024年も戦闘が続くと予想される中で、力を蓄えるためとしている。

一方、イスラエル北部のレバノンとの国境地帯では緊張が高まっている。レバノンの首都ベイルートで1月2日に爆発があり、ハマス幹部のサレハ・アルーリ氏らが殺害された。「タイムズ・オブ・イスラエル」紙(1月3日)によると、ヒズボラ指導者のハッサン・ナスララ師は3日のテレビ演説でイスラエルを非難した。ナスララ師は「敵がレバノンに戦争を仕掛けようと考えるなら、われわれは自制も、規則も、制限も、制約もなく戦う」と述べた。

レバノンの国営通信社NNA(1月2日)によると、レバノンのナジーブ・ミーカーティ首相は1月2日に声明を発表し、「この爆発は、レバノンを新たな対立の局面に引きずり込むことを必至とするイスラエルの新たな犯罪だ」と非難した。

イスラエルとハマスの衝突の詳細についてはジェトロの特集を参照。

(中溝丘)

(イスラエル、パレスチナ、レバノン)

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