タイの飲料大手、四川省でレッドブルの生産工場を稼働

(中国)

成都発

2024年01月04日

中国の内江市政府の発表によると、タイの飲料大手TCPグループは12月14日、四川省内江市経済開発区にあるレッドブルの生産工場を稼働した。同工場では5つの生産ラインが整備され、中国国内市場向けに栄養ドリンク、レッドブルの生産・供給を行う予定だ。

同工場は、TCPグループの中国国内における2番目の生産拠点として、2022年3月から本格的な工場建設を開始した。総敷地面積は約400ムー(約26万6,800平方メートル、1ムー=約667平方メートル)、総投資額は20億元(約400億円、1元=約20円)で、年間生産量は14億缶を超すと見込まれており、年間生産額は50億元に達する見通しだ。

TCPグループ中国総裁の曽森鴻氏は「レッドブルは30年前から中国市場に参入してきた。今後とも自社ブランドの認知度を向上させつつ、より強固なサプライチェーンを構築していく。また、新工場の稼働により、国内の消費者の多様なニーズに対応していく」と述べた(「中国新聞網」12月14日)。

四川省では近年、外資系食品・飲料メーカーの投資が相次いでいる。現地メディアや現地政府の発表によると、2023年3月には、ベルギーに本社を置く酒類大手メーカーのアンハイザー・ブッシュ・インベブが、約1億元を投じて四川省資陽市にある「バドワイザー」工場を拡張した。世界的な先端技術を有する生産拠点を構築するという(「中国新聞網」3月2日)。また、現地メディア〔「捜狗(Sogou)」12月19日〕によると、フランスの酒造メーカーであるペルノ・リカールが、同社初となる中国産ウイスキーを中国国内市場において販売を開始した、と報道している。以前に四川省楽山市政府が、同社が同省の峨眉山でウイスキー蒸留所の建設を2019年8月に開始し、2021年11月に蒸留所を稼働したと発表していた。

(王植一)

(中国)

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