ミレイ政権が新閣僚を任命、18省から9省へ再編

(アルゼンチン)

ブエノスアイレス発

2023年12月12日

アルゼンチン政府は12月11日、必要緊急大統領令(DNU、注)8/2023号外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを公布し、省庁法を改正し、現在18あった省を9に改編した。

省庁再編後は、内務省、外務・通商・宗務省、防衛省、経済省、インフラ省、司法省、治安省、保健省、人的資源省の9省体制となった。

内務省は、旧内務省の業務に加えて、旧観光・スポーツ省、環境・持続的開発省の政策を担う。新設のインフラ省は、旧公共事業省、旧運輸省、旧土地開発・住宅省の業務を担当する。同じく新設の人的資源省は、旧労働・雇用・社会保障省、旧教育省、旧文化省、旧社会開発省、旧女性・ジェンダー・多様性省の業務を管轄する。外務・通商・宗務省、防衛省、経済省は、旧来どおりの業務を担う。旧科学技術・イノベーション省の業務は官房長官の監督下に置かれる。

12月11日にはミレイ政権の閣僚が添付資料表のとおり任命された。閣僚のうち大統領府法務・技術庁長官、大統領府広報・報道庁長官はまだ任命されていない。

閣僚のうち、経済相、インフラ相、治安相には、ミレイ大統領が同盟関係を結んだマウリシオ・マクリ前大統領に近い人物が就任した。各省の下に設置される庁の長官には、前政権から引き続き起用される人物も複数いると報じられており、組織が脆弱(ぜいじゃく)で人材不足のミレイ政権は、さまざまな勢力から人材を取り込んで体制を整えようとしている。

(注)憲法第99条は、例外的な事情により、法律の制定について憲法が定める通常の手続きに従うことができない場合、刑事、租税、選挙または政党に関する規定に関するものでないときに限り、大統領が必要緊急大統領令によって法律を制定する権限を与えている。12月10日に就任したミレイ大統領(2023年12月12日記事参照)がDNUで最初に行ったのは省庁再編だった。

(西澤裕介)

(アルゼンチン)

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