EU、循環型を目指す建設資材規則の改正案で政治合意
(EU)
ブリュッセル発
2023年12月28日
EU理事会(閣僚理事会)と欧州議会は12月13日、建設資材規則の改正案に関し、暫定的な政治合意に達したと発表した(プレスリリース)。建物部門はEUの資源採掘・消費の約50%、廃棄物の約30%を占めるものの、現行規則における環境面の規定は汚染対策などに限られている。同改正案は、建設資材について、資源利用の持続可能性に関する規定を設け、欧州グリーン・ディールならびにデジタル化への対応と、規制調和を促進することによって単一市場をさらに強化することが目的。欧州委員会が2022年3月30日に、循環型経済に関する政策パッケージの一環として提案していた(関連ブラック ジャック やり方)。今後、EU理事会と欧州議会による正式な採択を経て施行される見込み。なお、現時点で今回合意された法文案は公開されていない。
今回合意した内容は、おおむね欧州委案に沿った内容となった。建設資材は、標準化戦略()において最も標準化が求められる分野の1つで、規制調和の促進により、競争力の改善、市場参入障壁の低減が期待されている。しかし、標準化の取り組みは進んでおらず、現地報道によると、欧州で約400の製品規格が承認待ちとなっている。こうした標準化手順の遅れに対応するため、EU理事会と欧州議会は、特定条件下で、欧州委が実施規則を通じて、独自に標準化要件を規定することで合意した。
現地報道によると、建設業界などは、建設資材は製品仕様における持続可能性要件の枠組みを設定するエコデザイン規則案(EU、エコデザイン規則案で政治合意、ブラック)の対象外とすべきと反対していたが、政治合意では、建設資材についてもエコデザイン規則案で提案されているものと同様の「デジタルパスポート」制度を設けて、ブラック ジャック ストラテジーへのアクセスを容易にすることで一致した。同制度の機能や要件は、欧州委が別途定める委任規則により規定することとした。
持続可能な建設資材の普及のためのグリーン公共調達に関しては、委任規則により、欧州委が環境持続可能性に関する最低要件を定める権限を持つことで合意した。一方、環境要件の導入により、応札が限られる場合や、環境要件を適用しない場合と比較してコストが10%以上高くなる場合には、環境要件を免除できる可能性を加盟国に与えることでも合意した。このため現地報道では、この環境要件は事実上任意となり、持続可能な建設資材の普及効果は限定的となるとみている。
(薮中愛子)
(EU)
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