三菱パワー、米アラバマ州で天然ガス発電の商業運転開始、低炭素化を促進

(米国、日本)

アトランタ発

2023年11月01日

三菱パワーは10月24日、米国のパワーサウス電力事業組合がアラバマ州リロイに新設した693メガワット(MW)の発電設備容量を有するローマン発電所(LEC:Lowman Energy Center)で商業運転を開始したと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

2020年に着工したLECは、現在引退した556MWの発電設備容量を有していたチャールズ・R・ローマン石炭火力発電所に代わるものだ。同社は2019年12月に、ローマン発電所向けに64万キロワット(kW)級の天然ガスだきガスタービン・コンバインドサイクル(GTCC)発電設備を受注したと発表していた。LECでは、石炭だき設備では環境規制への対応が難しいとの判断から、天然ガスだきGTCC設備への転換を決めていた。同社の受注発表時の21 トランプ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによると、LECで今回採用された主力最新機種の空気冷却方式のM501JAC形ガスタービンは、排熱を利用して蒸気タービンユニット用の水を沸騰させる複合サイクルを用いており、高い発電効率に加え、温室効果ガス(GHG)排出量削減にも寄与するとしている。

9月下旬に完全稼動したLECは、よりクリーンで効率的な天然ガス技術を用いて、アラバマ州とフロリダ州北西部のパワーサウス電力事業組合の配電先の増大するエネルギー需要をサポートするよう設計されている。同社は長期サービス契約に基づき、タービンのサービスとメンテナンスを提供する。

パワーサウス電力事業組合のゲイリー・スミス最高経営責任者(CEO)は「LECは最大出力で693MWの信頼性の高い電力を24時間供給し、数十年にわたり供給先のニーズに応える。この能力は、断続的で再生可能な発電への急速な移行によって挑戦されている、信頼性と手頃な価格という当社の恒久的な使命にとって重要だ」と述べている。

(吉田祥子)

(米国、日本)

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