ハマスとの軍事衝突によりイスラエル国内のクレジットカード総支払額は9%減少
(イスラエル)
テルアビブ発
2023年11月16日
イスラエル中央銀行調査部は11月14日、ハマスとの軍事衝突勃発以降5週間のイスラエル国内のクレジットカード利用に関する分析結果を発表した。
この分析結果によると、季節調整後のクレジットカード利用による総支払額は、予測水準よりも約9%少なかったという。全用途で支払い水準が最も少なかったのは軍事衝突開始から第3週(10月22~28日)で、この週は通常水準と比較して約2割の減少だったとしている。他方、第4週と第5週の2週間は、レンタカー、航空券、ホテルの予約を除くほぼ全ての用途で、支払総額の安定と一定の回復が見られたと分析している。
イスラエル中銀にとって、クレジットカード利用による総支払額は、企業や消費者の活動レベルをリアルタイムで示す指標で、政策の実施に役立っているとしている。また、クレジットカード利用による支払い水準を新型コロナウイルス感染拡大時と比較すると、各年1月を基準とした場合の2023年10月末の相対的な支払い水準は、2020年9月の2回目のロックダウン実施時期とほぼ同じで、2020年3月の1回目のロックダウン時の水準よりもはるかに高いとしている。
イスラエルとハマスの衝突の詳細については特集を参照。
(アンナ・ジュコブ、中溝丘)
(イスラエル)
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